株式会社アニメイトホールディングスのプレスリリース
株式会社フロンティアワークス(アニメイトグループ)より、男性声優企画「8P(エイトピース)」から新作音声ドラマと新作デュエットソングで送る、「声優力」たっぷりのユニットソングドラマCDシリーズが、2020年5月から連続発売。その第3巻は野上翔&ランズベリー・アーサーがメインキャストの、人間とアンドロイドのヒューマンドラマ。
――ドラマの収録を終えてのご感想をお願いします。
野上 翔さん(以下、野上):
1番の感想は「難しかった」ですね。
自分と合致するところがないキャラクターだなと。声のトーンくらいですね、合致したの(笑)正直大苦戦でした。
ただ、それだけに今後の自身の課題が見えた収録でもありました。
ランズベリー・アーサーさん(以下、ランズベリー):
野上さんと一緒で苦戦した点がいっぱいありました。
感情表現が薄いという前提のキャラクターなんですが、情みたいなものはあったりして。その温度感がすごく難しいというか、絶妙なところを攻めるのに苦戦したんですが、終わってみて、「ああ、そういうことだったのかな」って自分の中で掴めたり、整理がついてくるところが出てきて、楽しかったですね。
しかも、キャストと設定が発表された時点では、私がアンドロイドで、野上さんが博士だと皆さん予想すると思うんですよ。その意外性も含めて新鮮だったりして、収録が楽しかったんだと思います。
良い感じに自分たちが楽しく演じることができたので、今回を踏まえてまた色々挑戦していきたいなって思いましたね。野上さんも言っていたけど、挑戦したい先が見えましたね、お互い。
――今回のお話・キャラクターについて、印象的だったところを教えてください。
野上:
「心」って何だろうなと台本読んだ時からずっと思ってて。
人間って、抽象的なもの、神様や精神論などに縋ったり求めたりするじゃないですか。どちらかと言うと僕も普段からゲンを担いだりする方なのでそういうものは自分の中にもあると思いますが、いざそれを演じるとなった時に、「心ってなんだろうと考える」とか「自分は生きてるのに、生きてない様な扱いをされる」って経験したことがなくて。
今回ミハイルというキャラクターを通して1つの挑戦でした。
すごく抽象的なテーマだけれど、誰しもが考えるであろう、「心とは何か」とか、そういうテーマでお話を作るって難しくて面白いんだなと思いました。
――野上さんは、3パターンのミハイルを演じていかがでしたか?
野上:
オリジナル(人間)の彼が、ああいう精神的な境地に至るまでを、もうちょっと知りたかったなと思いました。特に序盤でのアンドロイドのミハイルは、言葉として知っている知識は多いけれど、物事の重要度や「こういう事を言うと人を傷つけてしまう」みたいな事を人間の尺度で考えることがなかなか出来ないので、そういう部分をお芝居に落とし込むまでがすごく時間がかかりましたね。
正解は人それぞれですが、僕なりの答えがお芝居に少しでも乗っていたら嬉しいです。
ランズベリー:
ユリウスを演じていてふと思い出したのですが、子供の頃の自分と近いなって。
小学校の低学年くらいの時に、母に「街の人たちは本当に生きてるの?」って質問したことがあって。ゲームがすごく好きだったこともあって、街にいる人は所謂NPCのように人格がなくて、自分の視界にいない時には動いてないし存在もしていないみたいな考えがあったんです。あの人たちは本当に生きているのか、意思を持っているのか、子供の時はわからなくて。哲学的な話になってきちゃうし、母も「生きているよ」としか答えてくれなかったんですが、みんな各々生活があって、人間だよっていう話をされても本質的な部分では理解できなかったんですよね。実際見てないところでどうかはわからないじゃないですか。
なので、「心とは」「人間とは」っていう話は、ちょっとユリウスの考えもわかる気がします。最終的にミハイルや他の人との交流を経て、ユリウスが「そういうことだったんだ」とわかってくるところは、ちょっと共感できるというか、昔の自分に重なるところがありました。
今は私もそんなこと思ってないですけど(笑)。
野上:
(笑)
ランズベリー:
子どもの時は自分の目に入っているものが全てじゃないですか。そういう意味では、そもそも、母も、自分が見ていないところでは生きてるかどうかわからないって思っていましたね。
――「生きているとは何か」ということですよね。
ランズベリー:
そういうことです。これって言葉で理解できるものじゃないんですよね。年を重ねて人との交流を経て、みんな各々の意思があって生物として成立してるんだっていうのが理解できるようになったんだと思うんです。
ユリウスは結局、ミハイルとの物語を経て自分の中で腑に落ちた場所があったんですが、私も同じように腑に落ちた経験があるので、ちょっと親近感がわくところがありましたね。
野上:
確かに、「ここでユリウスが納得する」とかわかりやすい正解はない。
明確な答えがないのが面白いですよね。
ランズベリー:
わかりやすいテーマじゃないからこそ、結構考えさせられます。見方によっては、ユリウスは本当に最後までただの奇人で終わる可能性もありますし。そういう意味でも面白い話ですね。
――このCDを楽しみにしていらっしゃる皆様へのメッセージをお願いします。
野上:
アーサーくんとコンビを組んで、「8P」の野上史上、最難関のキャラクターに挑みました。
お楽しみに。
ランズベリー:
配役についての期待も裏切れたと思いますし、考えさせられるお話を野上さんと演じられたのが面白い試みだったなと思うので、またこういった役に挑戦して、声優力を高めていきたいと思います。宜しくお願いします。
- 商品情報
「8P」ユニットソングドラマCD第3巻
・2020年7月22日発売
・定価:3,630円
・FFCO-0179
・出演:8P(畠中 祐、野上 翔、八代 拓、榎木淳弥、ランズベリー・アーサー、髙坂篤志、益山武明、千葉翔也)
・内容
完全新作音声ドラマ「UNPERFECT」と、ドラマのテーマ曲であるデュエット曲「What is human?」(歌:野上 翔&ランズベリー・アーサー)、キャストトークを収録。ブックレットにはメインキャストの撮り下ろし写真を掲載。
メインキャスト:野上 翔 、ランズベリー・アーサー
【本件掲載の際は、権利表記のご記載をお願い致します】
©Frontier Works Inc.