東映アニメーションがギークピクチュアズとシナモンAIの「アニメーション⾃動着⾊AI」共同プロジェクトに参画~AI開発のための学習素材の提供によりアニメ業界のDXをさらに加速~

東映アニメーション株式会社のプレスリリース

東映アニメーション株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:高木 勝裕、以下、東映アニメーション)は、株式会社ギークピクチュアズ(本社:東京都渋⾕区、代表取締役:⼩佐野 保、以下、ギークピクチュアズ)(※)と、国内でも有数の⼈⼯知能ソリューションを提供する株式会社シナモン(本社:東京都港区、代表取締役CEO:平野未来以下、シナモンAI)が進める「アニメーション自動着色AI」共同プロジェクトに参画することをお知らせいたします。

東映アニメーションが本プロジェクトにAI開発のための学習素材を提供することでAIによる深層学習を加速し、アニメ業界のデジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)をさらに加速いたします。

※本プロジェクトの運用はギークコミュニティでグループ会社であるアニメ制作会社、株式会社ギークトイズ(本社:東京都中野区、代表取締役:⼩佐野 保)が行います。

 

■「アニメーション自動着色AI」共同プロジェクトについて
アニメ制作には、30 分ほどのアニメでも数千枚以上のセル画を描くことが必要で、そのセル画の着⾊には、⼀定のスキルを持った⼈間の⼿作業が求められます。これまで、多くのアニメ制作会社では、専⾨的なスキルを持った職⼈を⾃社で採⽤するか、セル画の⾊付けを専⾨的に扱う海外のアウトソーシング会社に依頼をすることが⼀般的でした。アニメ産業は我が国のクールジャパン戦略の⼀⾓を担う、⽇本のソフトパワーを強化する重要な産業ですが、アニメ制作現場における専⾨⼈材の不⾜は⼤きな課題となっています。これを受け、ギークピクチュアズは、産業レベルでの変⾰を⽣み出す DX の推進を⽀援しているシナモンAI と共同で、アニメ業界の⾰新に向けて本プロジェクトを推進してまいります。「アニメ⾃動着⾊ AI」の活⽤により、正確かつスピーディーな着⾊と処理枚数の増量が可能となることで、その分アニメ制作者が⾼付加価値業務に⽐重を置けるという効果的な DX を実現いたします。

また、ギークトイズでは⾃社の制作にとどまらず、他アニメーション制作会社へも当サービスを展開することで、多くのアニメ制作現場の DX 化を⽀援することを⽬指します。

■取り組みの概要
「アニメ⾃動着⾊ AI」は、業務負荷が⾼い⾊付け業務に対して AI を導⼊し、アニメ制作者の⽣産性を向上させることを⽬的としています。具体的にはセル画の前処理から着⾊までの各フローにおいて AI 技術を活⽤することで、ピクセル値単位における着⾊精度 96%という⾮常に⾼い⽔準での着⾊ができ、セル画への⾊付け業務の時間を 1/10 に短縮、コストも 50%以上の削減が可能になります。今後は、必要に応じてペイントツールとの連携インターフェイスも視野に、システムの構築を検討しております。

※イラストはイメージで、実際にAIが着色したものではありません。

東映アニメーションがAI開発のための学習素材を提供し、本プロジェクトをさらに加速
今回、東映アニメーションでCG・xR・AI等に取り組む、製作部 テクノロジー開発推進室が中心となり、ギークピクチュアズ、シナモンAIの「アニメーション自動着色AI」共同プロジェクトに参画します。

東映アニメーションが本プロジェクトにAI開発のための学習素材を提供することでAIによる深層学習を加速し、本プロジェクトの実用化をさらに加速していきます。

また、今後の東映アニメーション作品での試験導入も予定しています。

東映アニメーションは、1956年の創立以来60年以上にわたり、日本のアニメーションの「開拓者」として、演出、作画、美術などの技法で独自の「伝統」を積み重ねてきました。一方で、CG・xR・AI等の最新のデジタル技術による「革新」にも取り組んでおり、「伝統」と「革新」の融合、常識にとらわれない「想像力」と、それを具現化する「創造力」を組み合わせによる、新たな映像表現への挑戦を行ってきました。
また、紙のタイムシートを踏襲した、タイムシート編集ソフトウェア「東映アニメーション デジタルタイムシート」を株式会社セルシスと共同開発、無償配布をすることで、アニメ業界のDXを推進しております。

本プロジェクトに参画することを通じて、アニメ業界のDXをさらに加速してまいります。

【会社概要】
株式会社ギークピクチュアズ
所在地:東京都渋⾕区神宮前 2-27-5
設⽴:2007 年 2 ⽉
代表者:代表取締役 ⼩佐野 保
URL:https://geekpictures.co.jp/
事業内容 :TVCM・映画・ミュージックビデオなどマルチメディアにおける映像コンテンツの企画・制作イベント・セールスプロモーションの企画制作グラフィック・アニメーション・CGI コンテンツなどの企画制作キャラクターをはじめとする IP の開発、クリエイターのマネジメント、および著作権の管理デジタルメディアの企画・運営

株式会社ギークトイズ
所在地:東京都中野区弥⽣町 3−35−13 335 中野新橋ビル 1F
設⽴:2017 年 10 ⽉
代表者:代表取締役 ⼩佐野 保
URL:https://geektoys.co.jp/
事業内容:アニメーションの企画・開発・制作/コンテンツ投資、作品投資クリエイターの育成とマネージメント/グッズ製作・販売各種イベント、興⾏の企画・運営/ゲーム・アプリの制作版権管理/書籍の出版/アニメーションの販売及び輸出⼊

株式会社シナモン
所在地:東京都港区⻁ノ⾨ 3-19-13 スピリットビル 6F
設⽴:2016 年 10 ⽉
代表者:代表取締役社⻑ CEO 平野 未来
URL:http://www.cinnamon.is
事業内容:⼈⼯知能プロダクト事業、⼈⼯知能コンサルティング事業
シナモンAI は、「創造あふれる世界を、AI と共に」をミッションとし、⾼度なビジネス AIソリューションの開発に取り組んでおり、多数の国内⼤⼿企業への提供実績を有しています。また、⼈⼯知能研究所をベトナム(ハノイ・ホーチミン)および台湾に構え、⼤量の AI技術者の獲得に成功しています。直近では、AI OCR「Flax Scanner」に加えて、特化型⾳声認識技術「Rossa Voice(ロッサ・ボイス)」の商⽤化も始まり、⼤⼿企業を中⼼に販売を開始しております。また、シナモンAI では、”Digitize(デジタル化)” “Structure(構造化)”“Understand(理解・活⽤)” という3つの独⾃の研究領域に基づき、⾼度な AI アルゴリズムを数多く保有し、業界特有の⾮構造化データを活⽤するビジネス AI ソリューションの開発を継続的に⾏っております。

東映アニメーション株式会社
所在地:東京都中野区中野四丁目10番1号 中野セントラルパーク イースト5階
設⽴:1948 年 1 ⽉
代表者:代表取締役社長 高木 勝裕
URL:https://corp.toei-anim.co.jp/ja/index.html
事業内容:アニメーションを製作し、その映像を各種メディアに販売、また同時にその著作権をもとに、版権事業、関連事業を営んでいます。海外でも同様のビジネスを展開しています。

日本最大のコンテンツ数を保有し、版権事業等の多面的な展開も手掛けるアニメ製作プロダクション。
1956年の創立から、数々の作品を製作し、製作本数は、劇場作品246本、テレビ作品224本、総話数にして約12,800話※という日本最大、世界有数のコンテンツ数を誇ります(※2020年6月末現在)。さらに、作品製作のみならず、版権事業等の多面的な展開も手掛けています。近年では、海外市場開拓や新たな映像表現にも注力しています。

2021年4月には、東映アニメーションの優位性を活かした2D(作画)と3D(CG)の発展的融合による新たな製作フロー・映像表現の確立、組織力の強化を目的として、「製作部」と「デジタル映像部」を統合し、新たな「製作部」が誕生しました。

本件の取り組みで象徴されるように、引き続き、東映アニメの「伝統」と最新技術による「革新」を融合し、常識にとらわれない「想像力」と、それを具現化する「創造力」を組み合わせ、新たな映像表現への挑戦を進めてまいります。

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