平和祈念展示資料館のプレスリリース
平和祈念展示資料館(所在地:東京都新宿区西新宿、館長:増田 弘)は、第二次世界大戦における兵士、戦後強制抑留者(シベリア抑留者)、海外からの引揚者の苦しくつらい体験を知ってもらうため、「平和祈念展in豊島 -戦争を知らない子どもたちへ-」を開催します。
本展では、「豊島区制施行90周年・非核都市宣言40周年 平和祈念事業」として、豊島区と当資料館の合同展示「マンガで学ぶ戦争と平和」も開催します。
開催期間は2022年11月9日(水)~14日(月)までの6日間。時間は9時30分~17時。場所は、としま区民センター(豊島区東池袋1-20-10)。7階会議室で兵士・抑留者・引揚者の展示を、8階多目的ホールで合同展示を行います。入場は無料です。
「平和祈念展in豊島」のチラシ
「平和祈念展in豊島 -戦争を知らない子どもたちへ-」は、戦争を知らない子どもたちが、つらい戦争の時代を生き抜く力を知り、“あの戦争とはなんだったのか”を学び、平和の大切さを考えるキッカケになることを目的にしています。
本展では、当資料館が所蔵する兵士、戦後強制抑留、海外からの引揚げに関する代表的資料を紹介するとともに、体験者が戦争を知らない人たちに、戦争体験をわかりやすく伝えるために描いた紙芝居やカルタなど、約130点を展示します。
斎藤邦雄「シベリア抑留 いろはかるた」(抜粋) 平和祈念展示資料館所蔵
合同展示「マンガで学ぶ戦争と平和」では、赤塚不二夫氏、手塚治虫氏、藤子不二雄(藤本弘氏、安孫子素雄氏)など、著名な漫画家たちが若手の頃に住んでいた伝説のアパート「トキワ荘」があった豊島区と、戦争体験者が描いたマンガを数多く所蔵する当資料館が、戦争と平和について考え、学ぶことができる
マンガを、合計で約40点展示します。その内訳として、豊島区が約30点、当資料館が約10点です。
豊島区は、戦争で傷つきながらも、したたかに生き抜く東京の庶民を描いた『風太郎不戦日記』(漫画:勝田文、原作:山田風太郎)を、当時の豊島区の写真を交えて紹介します。
『風太郎不戦日記1』(漫画:勝田文、原作:山田風太郎) (c)Keiko Yamada/Bun Katsuta
当資料館は、満州・奉天(ほうてん、今の瀋陽〔しんよう〕)で敗戦を迎え、命からがら日本に引揚げてきた漫画家・ちばてつや(1939年~)さんが、創作活動の原点となった子ども時代の引揚体験を描いたマンガやパネルなどを展示します。
ちばてつや画「タンフールー売り」 平和祈念展示資料館所蔵
【平和祈念展in豊島 全体概要】
催事名称
豊島区制施行90周年・非核都市宣言40周年 平和祈念事業
「平和祈念展in豊島 -戦争を知らない子どもたちへ-」
入場料
無料
期間
2022年11月9日(水)~14日(月)の6日間
時間
9:30~17:00
場所
としま区民センター 7階・会議室、8階・多目的ホール
所在地
〒170-0013東京都豊島区東池袋1-20-10
アクセス
JR他各線「池袋駅」(東口)から徒歩7分
主催
平和祈念展示資料館
共催
豊島区
後援
豊島区教育委員会、東京都
備考
・新型コロナウィルス感染症の拡大状況によっては中止になる場合があります。
・来場時や見学時は、新型コロナウィルス感染症拡大防止対策にご協力ください。
一般の方からのお問い合わせ先
・平和祈念展示資料館 ※休館日(毎週月曜日)を除く
TEL:03-5323-8709
公式HP:https://www.heiwakinen.go.jp
・豊島区総務課
TEL:03-3981-4451
公式HP(本イベントページ):
https://www.city.toshima.lg.jp/026/soumu/h27heiwa/2208191407.html
《展示内容》
■兵士・戦後強制抑留者・海外からの引揚者に関する代表的資料
場所:としま区民センター 7階・会議室
展示総数:合計約130点
コーナー別の主な資料:
■兵士コーナー
・臨時召集令状(いわゆる赤紙):
戦争が拡大すると、より多くの兵士を集めるために出された命令書
〔実物資料〕
「臨時召集令状」(赤紙) 平和祈念展示資料館所蔵
・千人針:
兵士を見送る女性たちが、戦いに勝つことや、無事に家族のもとへ
帰ることを祈って作ったお守り〔実物資料〕
■戦後強制抑留コーナー
・手製の食器類:
抑留者が“日本に帰り、家族とごちそうを食べたい”という想いをこめて
手作りした食器〔実物資料〕
「手製の食器類」 平和祈念展示資料館所蔵
・袖なしの防寒外套:
空腹に耐えかねて、袖の部分と現地労働者が持っていたパンと交換したコート
〔実物資料〕
抑留者がそでの部分とパンを取りかえたコート 平和祈念展示資料館所蔵
・抑留を体験された斎藤邦雄(さいとう・くにお、1920~2013年)さんが
描いたマンガ
・抑留者の命を支えた「黒パン」にまつわる悲喜交々の逸話を描いた
「紙しばい ああ黒パン」〔額装〕
・辛い抑留生活をユーモラスに描いた全48枚の「シベリア抑留いろはかるた」
〔特大パネル〕
■海外からの引揚げコーナー
・手製ワンピース:
引揚者の女性が、亡くなった赤ちゃんの布おむつを作り直して4歳の娘に着せた
ワンピース〔実物資料〕
引揚者が亡くなった赤ちゃんの布おむつで手作りしたワンピース 平和祈念展示資料館所蔵
・リュックサック:
日本をめざした引揚者の母と娘が、食べ物や衣服をできるだけつめたもの
〔実物資料〕
「リュックサック」(娘) 平和祈念展示資料館所蔵
「リュックサック」(母親) 平和祈念展示資料館所蔵
■合同展示
「マンガで学ぶ戦争と平和 豊島区×平和祈念展示資料館」
場所:としま区民センター 8階・多目的ホール
展示総数:約40点
コーナー別の主な資料:
■豊島区コーナー:合計約30点
・『風太郎不戦日記』(漫画:勝田 文、原作:山田風太郎)
・戦時下・戦後における豊島区の写真
■平和祈念展示資料館コーナー:合計約10点
ちばてつや(1939年~、漫画家)さんの引揚げマンガ
・自身の引揚体験を描いたマンガ〔額装〕 ※平和祈念展示資料館 所蔵資料
・「タンフールー売り」
※タンフールーとは、サンザシやイチゴを団子のようにさして、水あめを
かけた中国のおかし。
カラフルな表面はパリパリしていて、一口食べると甘ずっぱい。
・「社宅を脱出して転々とした」
・「赤い夕陽のなかをひたすら歩く」
・「引揚船は大きくてたくましく見えた」
・「トモちゃんのおへそ」
ちばてつや画「赤い夕陽のなかをひたすら歩く」 平和祈念展示資料館所蔵
・ちばてつや「ちばてつや自伝 屋根うらの絵本かき」(新日本出版社、2016年)
から抜粋した挿絵と文章〔パネル〕
・「終戦 暴徒はやがて社宅にも」
・「物置の屋根うら部屋へ」
・「ヤレ紙にかいた絵物語」
・「おやじと徐さんのように」
・「ちばてつや引き揚げ体験漫画 『のろテツ奮闘す 屋根うらの絵本かき』」のマンガ〔特大パネル〕
■イベント
8階多目的ホールにて、映画「硫黄島からの手紙」の上映
2022年11月12日(土)13時30分~16時(予定)、開場13時
※申込不要、当日先着順に案内
※参考:「平和祈念展示資料館」 施設概要
施設名
平和祈念展示資料館
英文表記
Memorial Museum for Soldiers, Detainees in Siberia, and Postwar Repatriates
開館日
2000(平成12)年11月30日
施設内容
兵士、戦後強制抑留者、海外からの引揚者に関する資料を展示
所在地
〒163-0233 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル33階
TEL:03-5323-8709 FAX:03-5323-8714
アクセス
・都営大江戸線 「都庁前」駅 A6出口から徒歩 約1分
・東京メトロ丸の内線 「西新宿」駅から徒歩 約5分
・JR、小田急線、京王線 「新宿」駅西口から徒歩 約10分
開館時間
9:30~17:30(最終入館17:00)
休館日
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始、
新宿住友ビル全館休館日
入館料
無料
展示面積
約460平方メートル
施設構成
常設展示室(兵士コーナー、戦後強制抑留コーナー、海外からの引揚げコーナー)
企画展示コーナー、体験コーナー、情報メディアコーナー、図書閲覧コーナー、
ビデオシアター
所蔵資料数
所蔵資料数:約23,000点、所蔵図書数:約14,000点
常設展示資料数:約400点(グラフィックやジオラマ含む)、
開架図書数:約2,000点
館 長
立正大学名誉教授・増田 弘(ますだ・ひろし)
入館者数
約94万800人(2000年11月30日~2022年9月30日現在)
公式HP
https://www.heiwakinen.go.jp
公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCLrCfHRIshZcXbaKq3xuBTw