ナロ株式会社のプレスリリース
世界に向けて日本文化を発信するナロ株式会社「Narō.tv」待望のアニメ/特撮カテゴリー、スタート。第一弾講師として『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』『イノセンス』押井守監督による『押井守に学ぶアニメ・映画』を2023年2月16日(木)よりリリース。合計300分、20セッションで押井守監督の思考、映画監督として実践していることを紹介します。アニメ、実写映画に関わるクリエイターはもちろん、押井守監督ファン、映画/アニメ鑑賞を愛する方にも必聴の内容となっております。また、世界を舞台に40年以上も映画監督を続ける押井守監督の言葉はあらゆる産業のビジネスパーソンにも響く言葉が多くあります。当リリースでは押井守監督のスペシャルメッセージ、アニメ特撮研究家 氷川竜介氏による『押井守に学ぶアニメ・映画』推薦文もございます。
ジェームズ・キャメロン、ウォシャウスキー姉妹、スティーブン・スピルバーグなどの映画監督に影響を与えた押井守監督が語る、アニメ・映画の監督業、映画製作に役立つ実践講座をナロ株式会社(共同代表トッド・シルバースティン(米国・日本)、Narō )がリリースします。監督歴40年の押井守監督が語るアニメ・実写映画製作論、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』ワンシーン分析、映画と出会った幼少期の思い出から監督になるまでの生い立ちなど押井守ファン必聴の言葉の数々を約300分のオンデマンド動画講座として2023年2月16日(木)より「Narō.tv」初のアニメカテゴリーとして日本および英語圏に配信開始です。
ウェブサイト: http://www.naro.tv/anime-ja
Naro『押井守に学ぶアニメ・映画』
押井守監督が自ら語る『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』『イノセンス』『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』他過去作品、アニメ、監督業、そして製作の原動力たる「クリエイティビティ」「アイディア」とは何か?を詳細にレクチャー形式で語る機会はこれまでありませんでした。アニメ、実写映画監督を目指す方はもちろん、クリエイター、新規ビジネスを生み出すビジネスパーソンにも響く言葉が詰まっております。
ChatGPT、DALL-Eなど昨今話題のAIの進化も押井守監督が生み出した過去作品からインスピレーションを得て科学者やエンジニア達が切磋琢磨した結果とも言えるでしょう。押井守監督の未来への洞察が詰まった当講座はテクノロジー分野の新たな方向性を探るエンジニア、科学者にもアイディアの源泉となることを期待します。
“映画を生きたい。映画を自分の体のようにしたい”、と、押井守監督は本編の中で語ります。コンテンツ/メディアと人生を重ね合わせた押井守監督の製作ノウハウ&未来ビジョンを一緒に学びませんか?
ウェブサイト: http://www.naro.tv/anime-ja
■押井守監督によるスペシャルメッセージ
アニメーション監督は机上で映画を作ることが仕事です。
机の上には映画の根拠となるものー現実の風景も役者も存在しません。
そこにあるのは言葉と、それが作り出すイメージだけです。
そして、だからこそ僕は映画を語ることに拘ります。
映画を語ることによってしか根拠を持てないことは、
アニメーション監督の宿命なのです。
僕が映画を語ることを監督の業務の一部だと考えるようになったのは、
実は、そのことによってしか映画を作る根拠を持てないからなのです。
映画を語ることで映画は可能になり、
語られることによって映画は映画として完成します。
ところで、当然のことながらー
映画を語るには語る相手が必要となります。
しかし、困ったことにアニメーションの現場の人間たちー殊にも
アニメーターと呼ばれる人たちは語ることを好みません。
そして、驚くべきことに、映画を観る人たちーつまり観客と呼ばれる人たちも
日常の言葉以外で映画について語ることを好まないのです。
僕は僕の映画を観てくれる観客を求めるだけでなく、
僕の映画について語ってくれる観客を常に求めています。
僕の映画についての言葉が、世界の何処かにいるであろう、
映画について語りたい人に届くことを信じます。
それこそ、ネットの世界は広大だそうですからー。
Naro『押井守に学ぶアニメ・映画』photo by Ippei Hosokoshi, Story Design house _ torihanaku
■アニメ特撮研究家 氷川竜介氏による『押井守に学ぶアニメ・映画』推薦文
押井守監督のクリエイションの秘訣を聴ける機会が得られ、大変嬉しく思います。映画もアニメも科学技術の産物ですから、理屈をロジカルに積みかさねて作られます。特に押井監督は「絵を描かない監督」ですから、制作現場では理屈や理論が言葉で語られ、職人たちを説得しているはずなのです。テーマや哲学も、こうしてフィジカルな足場を組まなければ空理空論になるし、観客にも伝わりません。高度な理論で語る批評家や学術研究者よりももっと分かりやすく、地に足のついた言葉で映画やアニメを語りあうことはできないのか。押井守監督のレクチャーは、そうした期待を高めてくれます。本質を言語化できる人びとが増えることで、日本で独自発達した「ANIME」が世界中で親しまれている理由――その根拠の解明も進むのではないでしょうか。
今回は押井さんが監督になるまでの道筋、特にアニメにまったく関心が無かったことなども、赤裸々かつユーモラスに語られています。自己実現や表現、あるいは就職に対して構えすぎているクリエイター志望の方々も、笑いながら「本当のこと」が掴め、「自分が何をしたいのか」が見えるはずです。進路に悩んでいる方も、ぜひご覧になってください。
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■詳細:
タイトル:『押井守に学ぶアニメ・映画』
セッション数:全20セッション (計300分)
金額:10,000円(期間限定7,980円))
ウェブサイト:http://www.naro.tv/anime-ja
英語字幕付き
■『押井守に学ぶアニメ・映画』20セッション詳細:
セッション01~13 インタビュー&ワンシーン分析
セッション14~20 映画理論、映画制作、そして映画創作に関する、押井監督による特別講義
01. 押井守先生と出逢い、アニメと出会う(7分)
なんと、若い頃アニメを見ていなかったというSFアニメの巨匠、押井監督。競争の激しい業界で、どのような紆余曲折を経て、新人から名監督へと成功を遂げたのか。押井監督との物語が、ここから始まります。
02. 駄作こそ人生を変える(8分)
プロのディレクターは作品の問題点を見抜く力に長けています。同様に、審美眼を磨くには、改善すべき点が残された映画が最適です。押井流「失敗は成功のもと」とは、いかに。
03. 監督による分析:不可視の映像表現と『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(7分)
1990年代に世界的に有名になったサイバーパンクの名作を演出する上で、監督が最もこだわった点についてコメントします。香港をイメージにした近未来アジア都市、天狗の隠れミノのように透明化する「光学迷彩」シーンなど、またアニメーション振り付けと撮影秘話をご紹介します。
04. 嘘も方便(9分)
映画制作は、意図的な「妄想」をベースとしています。(講義01で詳しく後述。)嘘も方便で、空虚な嘘を創作力で充実させて実現すれば良いのです。
05. ディテールの塊(9分)
人は映画作品から何を感じ取るのでしょう。その答えは十人十色で、全体的な作品ではありません。豊かで印象的な「ディテールのかたまり」を作ることが、監督自身の映画制作の流儀だと語っています。観客にとって、どの場面が印象的なのかを知るということも、また監督としての醍醐味のようです。
06. 監督による分析:『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の限界に学ぶ(7分)
理論上では、アニメーションというメディアには不可能がないようですが、実は力学や物理学の限界に対する知識が必須です。『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』のラストシーンで監督が直面した課題をいくつか紹介します。
07. 監督業、すなわち、戦争(8分)
アニメと映画制作は重なる部分もあるが、それぞれ監督に求められる専門知識やリテラシー、能力が違います。いつもアニメと実写のいずれも、作品完成までが戦争だと覚悟して挑むようです。
08. サスティナブル ワーク(9分)
1日3時間のみ出社するナマケモノだと噂される一方で、スタジオいちの働きものだとも有名な押井監督。相反するイメージにまつわる裏話、競争の激しいクリエイティブな世界で飛躍的な活躍を続ける押井監督流の秘訣についても教えます。
09. 監督による分析:『イノセンス』に見る、人間と人形(7分)
仏映画『ラ・ジュテ (La Jetée)』を想起させるタイムループなど、SF映画の王道的な要素を含んだ『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の続編『イノセンス』では、押井監督率いる制作チームの難題として、人工的な構築や機械化した現実、つまり人間と人形の境界を曖昧にしたアニメーションが描かれています。
10. 一本のフィルム、一人の監督(6分)
優れたアイデアによる相乗効果の高いコラボレーションですが、アニメ・映画監督業においては逆効果の場合もあるようです。「監督=鶴の一声」としての重要性、そしてコラボレーションに囚われ過ぎると待ち受けている落とし穴について語ります。
11. アニメと手仕事(6分)
知性派アニメとして有名な押井監督の作品ですが、このセッションでは、アーティストの緻密な手作業により生み出され、懸命な努力を経て、やっと最終的にスクリーンに上映される作品の世界やキャラクターのクリエイターたちの手仕事について解説します。
12. 監督による分析:『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』のアニミズム(8分)
犬、鳥、人間、さらにアニメの世界に存在する万物までもが、アニミズムの一形態であると考えられる。人間、非人間的存在、あるいはポスト・ヒューマンであるアニメキャラクターに、いかに生命と感情を吹き込むかを押井監督が論じます。
13. 監督になるな(5分)
監督業はマラソンです。既存作品という高い壁、模倣者という障害を乗り越えながらひたすら続く茨の道を、独走し続けなければならない道のりも多く、過酷なアニメ監督業。そこまでしてなぜ監督という仕事にこだわるのか。紙一重の世界なのです。
■講義
映画理論、映画制作、そして映画創作に関する、押井監督による特別講義は以下7セッション
14. 魚、犬、鳥、妄想(19分)
知識や記憶をきちんと分類することは想像力の第一歩ですが、監督には分類を超えた「完全な妄想」の領域への到達が必要です。
15. シネマティック トライアングル(23分)
脚本家、小説家としても活躍する押井監督が、世界観、キャラクター、ストーリーという三要素の概念化、そしてバランスと順序の構成について解説します。
16. キャラクターの本質(38分)
アニメや映画のキャラクター制作の必須ポイント8つについて解説します。監督の大好きなアブセントパーソン(登場しない人物)についても語ります。
17. アクションのない場面(20分)
従来のキャラクターや世界観の構築に時間をかける手法よりも、プロットやアクションの展開が早い作品が増えています。技術や映像文化の鑑賞方法が進化しても、控えめなアクションなど、動きに関しては慎重に判断する大切さについて話します。
18. 世界観の構築(29分)
監督の世界観を「風景」と「情景」に分けて説明します。「風景」とは背景、「情景」とは背景、キャラクターなど複数の要素を足し引きした感情的なバランスで構成されています。
19. レイアウトの重要性(22分)
最適なロケーション探し、戦略的なレイアウトの使い方など、複雑な映画制作のプロセスには、建築や設計といった別の観点から捉えて実現させます。
20. シーン探求力(30分)
映画やアニメ業界では、コスチュームデザイナーや撮影監督など、多くの専門家と連携しながら、さまざまな作業をこなす能力が問われます。また監督は、日常の出来事を難なくこなし、やる気を削ぐような出来事にも、臨機応変に取り組みながら作品づくりに励んでいます。つまり監督には、どんな環境でも自分のシーンをきちんと見つける能力が必要です。
ウェブサイト: http://www.naro.tv/anime-ja
■講座制作会社のNarōについて:
Narōは東京を拠点するスタートアップ企業として、日本文化を紹介する有料ストリーミング講座をオンデマンド配信で提供しています。日本文化を世界に発信する第一人者の優れた技巧、体験談や秘蔵エピソードなど、Narōでしか視聴できない貴重な独占動画をお届けしていきます。
当社のミッションは、多様でユニーク、かつ隠れた宝石的な存在感を持つ日本の文化を世界に紹介することです。職人、料理人、アスリート、そしてクリエーターなど、日本を代表する著名人との出会いを通じ、文化と芸術を巡る旅心を提供し、感受性を磨き知的好奇心を高めることを目標にしています。
2022年夏に公開したNarōの初回講座は、日本では右に出る者がいないほどの手腕の天ぷら料理人、ミシュラン二つ星を獲得した新留修司氏を講師にお迎えした天ぷら講座です。また、伝説の元力士の小錦氏による相撲の講座も好評をいただいております。当リリースでご案内した『押井守に学ぶアニメ・映画』からアニメ/特撮カテゴリーも充実を図ってまいります。
☆今後公開予定の講座:
ウルトラマン監督八木毅氏による特撮講座
スケートボード五輪日本代表の監督 早川大輔氏 によるスケートボード講座
■Narō講座の特徴
☆特別講師の秘蔵コンテンツをNarōが独占配信します:
・まるで巨匠のこだわりが詰まったラブレターのような各講座では、インスピレーション、熟練技、コンセプト、さらに各国の文化や価値観に融合させる豊かな感性を磨く方法など、バランスよく多岐にわたる秘伝について達人自らが語ります。
・これまで未公開だった秘蔵秘話を多数集約。あえて細かいところまで詳しく語ってこなかった講師陣のレアな映像もたっぷりご紹介します。
・各分野の第一人者として尊敬されている講師陣ですが、案外脚光を浴びるのが実は苦手で謙虚な一面もあるなど、意外な部分も収録。
☆ハリウッド並みの優れた品質のプロダクションバリュー
元ハリウッド・プロデューサー(HBO放送の『シリコンバレー』)の共同創業者がキャスティングから収録、編集まで一気通貫でディレクションを行います。
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