日本アニメーション協会のプレスリリース
コロナ禍により約6年ぶりの開催となる本イベントは、会員が制作した近作・最新作のアニメーション作品を中心としつつ、その他、古川タク特集や、コマ撮りアニメーション特集など様々な上映プログラムをご用意しております。また、こどもから大人まで楽しめるアニメーション体験のワークショップ映像、会員による展示コーナーなども設けており、入場無料でアニメーションを幅広い方々にお楽しみいただける機会となっております。
当協会は、今後とも、より一層の発展を目指してアニメーション文化の振興に尽くしてまいります。
日本アニメーション協会 会長 水江未来
公式WEBサイト:http://www.jaa.gr.jp/into
Twitter・Instagram・TikTok:@into_anim
Facebook:IntoAnimation8
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メインビジュアルについて
メインビジュアルは、JAA会長であり、本フェスティバルディレクターも務める水江未来がデザインしました。
「無限の拡張」を象徴する88種のキャラクター
INTO8の8に因んで、全88種類のキャラクターがいます。 漢字の八は末広がり、数字の8は横に倒してインフィニティ(∞=無限)など、 8には拡張していくイメージがあります。また丸が2つ上下に並んでいるようにも見えることから、卵や細胞核を模した円形のキャラクターたちを描きました。それらが無限にメタモルフォーゼしていく…そのようなイメージでデザインしました。
「成長する筋肉」を象徴するロゴマーク
成長する筋肉をイメージした、モリモリとした丸みのある字体にしています。
筋肉が成長し肉体が作り上げられていくようなイメージで作りました。
(88種類のキャラクター)
(ロゴマーク原案)
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日本アニメーション協会(JAA)について
当団体は、1978年にアニメーション文化の振興と会員相互の親睦を目的として設立されました。初代会長は故手塚治虫氏です。徐々に会員が増えていき、現在では200名ほどの制作関係者、作家、研究者などが加入しています。
【沿革】
1971年、久里洋二、月岡貞夫、岡本忠成、川本喜八郎らが呼びかけて、日本のアニメーション文化の発展と振興を旗じるしにアニメーション作家、映画関係者を中心に前身の日本アニメーション映画協会が発足。1978年2月、新生協会の発足にあたり、 未来のアニメーションが多様化するのを予測してフィルム表現にのみに拘ることなく活動を広げる意味合いから、組織の名称を日本 アニメーション映画協会[JAPAN ANIMATION FILM ASSOCIATION]から、日本アニメーション協会[JAPAN ANIMATION ASSOCIATION]へと変更しました。それにともないシンボルマークも『JAFA』から『JAA』に改められました。のちにアニメーション業界で活躍する多くのアニメーターやアニメーション作家を生み出すこととなるワークショップや映画祭の開催などを行って来ましたが、1989年に初代会長である手塚治虫が急逝し、10年ほど活動を休止。その後、盛り上がりを見せていた広島国際アニメーションフェスティバルに触発され、1997年に会員による上映会『イントゥ・アニメーション』が開催され、これを機に活動を再開しました。”6”からは会場が国立新美術館となり、続いて2017年8月に開催された”7”で、イントゥ・アニメーションは20周年となりました。また、今年2023年に、JAAは創立45周年を迎えました。
【協会構成】
日本アニメーション協会には、劇場映画、テレビなどの商業系アニメーションを始め、インディーズなどの所謂アート 系アニメーション、広告などのコマーシャル系アニメーション、学術・教育系アニメーションなどの監督・演出家、脚本家、アニメーター、美術家、撮影者、評論家、研究家、映画史家、教育者、編集者など様々なジャンルと表現技法のクリエーターが加入しています。協会会員は、アニメーションのクリエーターである正会員とアニメーション文化の発展に功労があり会が推薦した名誉会員、協会の設立主旨に賛同した賛助会員で構成されています。
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プログラム概要
本イベントでは、講堂と研修室合わせて、全部で21のプログラムがあります。
【講堂でのプログラム】
▼『会員プログラム』
JAA会員の近作・最新作を、「ファンタジー」「アドベンチャー」「テクニック」「ヒューマンドラマ」「ファミリー」の5つのテーマ別に、各プログラムに分けて上映します。
・『会員プログラムA/ファンタジー』…夢や幻想、不思議な世界のプログラム
・『会員プログラムB/アドベンチャー』…冒険やコメディのプログラム
・『会員プログラムC/テクニック』…技法のユニークさを追求したプログラム
・『会員プログラムD/ヒューマンドラマ』…人生や社会性をテーマにしたプログラム
・『会員プログラムE/ファミリー』…小さいお子さんも楽しめるプログラム
▼『特別プログラム』
・「90年代アニメーション特集」
バブル崩壊・阪神淡路大震災・地下鉄サリン事件、その激動の90年代は、アニメーションシーンにとっても大きな変革の時代でした。フィルムからデジタルへの移行、3DCGの興隆、そしてインターネット黎明期、その激動の時代に制作されたアニメーションを上映します。(JAA会員の作品からセレクション)
・「ANI-MEDITATION・瞑想する実験アニメーション」
美術館の夜間開館時間に合わせたプログラム。実験アニメーションの鑑賞を、瞑想体験と位置付けて上映します。1970年代から2010年代まで、約50年間の実験アニメーション史を一望していきます。(JAA会員の作品からセレクション)
・「韓国インディペンデントアニメーションの現在地:KIAFA特集」
2000年代以降の韓国アニメーションの軌跡を紹介します。来年、設立20周年を迎える韓国インディペンデント・アニメーション協会(KIAFA)による、ベスト・オブ・韓国アニメーションともいうべき、強い作家性と社会的テーマを内包した作品群をお届けします。(招待プログラムにつき、JAA会員以外の作品セレクション)
・「Into Otsuka Yasuo World 大塚康生はアニメーション界の蒸気機関車だった」
「太陽の王子 ホルスの大冒険」「ルパン三世」など、作画監督として多くの作品を発表し、2021年に逝去した大塚康生さんを追悼するプログラム。親交の深かったJAA会員の南正時、なみきたかし、ひこねのりおの三氏が、秘蔵の写真や映像と共に、大塚康生さんの功績と人柄を大いに語ります。(作品の上映はありません)
・「名誉会長就任記念:古川タク特集」
2022年にJAA名誉会長に就任した古川タクさんの初期作品から最新作まで、作家人生60年の中で制作してきた作品群を一挙上映します。アヌシー国際アニメーション映画祭での受賞など、世界中の映画祭で活躍してきた同氏の作品世界に迫ります。
・「コマ撮りアニメーション特集」
立体・切り紙・砂・粘土など、ひとえにコマ撮りといっても様々な表現手法があります。JAA会員がこれまでに制作してきたコマ撮りアニメーションを通して、その技法の多彩さを紹介する上映プログラムです。(JAA会員の作品からセレクション)
・「高橋克雄特集・立体アニメーション映画への模索」
発掘された幻のテレビ人形劇「わんウェイ通り」他の上映と、高橋克雄さんの御子女・高橋佳里子さんによる講演。同氏が制作してきた立体アニメーション映画、その創作の裏側に迫ります。
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「イントゥ・アニメーション」の魅力
会期中は、JAA会員たちによってプログラムやワークショップが開催されます。多彩な表現による数多くのアニメーション作品に触れられることと併せ、お客様とJAA会員との距離が近く対話を楽しめることも、本イベントの大きな魅力です。お子様からシニアの方まで、どなたでも気軽にアニメーションの文化を観て・聞いて・触れて、ごゆっくりお楽しみいただけるイベントとなっております。ぜひお気軽にお越しください。また、夏休み期間中での開催となりますので、ご家族・団体でのご来場も大歓迎です。JAA会員一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。
(写真は、「イントゥ・アニメーション6・7」の時のものです。)