RAKUZA株式会社のプレスリリース
昨今、海外も含め人気を増す日本のアニメ・漫画市場ですが、かねてから制作を支えるプロダクションや所属するクリエイター職の待遇改善や人材育成について問題視されてきました。そういった背景の中、アニメ・漫画を制作するクリエイター職に対する世論の実態を明らかにする意識調査を実施いたしました。
【TOPICS】
■アニメ・漫画が日本の誇りだと思う人は全体の8割以上。
■約7割が業界の先行きを楽観視 約半数が“アニメーターや漫画家は人気職業になる”と予想
■一方2人に1人がアニメーター・漫画家の平均月収は30万円以下と予想。
業界に強い憧れを持っていながら給与面や待遇面を理由にクリエイター業を断念している現状も明らかに。
■アニメーター・漫画家は人気職業でも、「自分の子どもがなるのは心配」? 3人に1人が
給与面や待遇面を不安視する声も
【調査概要】
調査対象 :全国の正社員として勤務する方
年齢 :26歳~69歳
サンプル数 :200サンプル
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2023年8月30日~2023年8月31日
※ 本リリースの調査結果を引用する際は「RAKUZA調べ」と記載ください。
■アニメ・漫画が日本の誇りだと思う人は全体の8割以上
日本のアニメ・漫画の人気は国内にとどまらず海外でも人気で、最近では人気漫画が世界的な動画配信サイトなどで実写化されたり、今年公開された日本のゲームキャラクターをモチーフにしたアニメ映画が興行収入で2023年に公開された映画の中で一位を記録したりと、いまや単なるエンターテインメントの枠を超えた、日本が誇る文化的な資産としての側面も有しています。
そういった背景もあってか、「アニメ・漫画は日本の誇りだと思いますか。」という質問に対して、「はい」と答えた人は 82 %となり、大半の人がアニメ・漫画が日本の誇る文化だと認識していることが分かりました。
■約7割が業界の先行きを楽観視 約半数が“アニメーターや漫画家は人気職業になる”と予想
これに比例してか、「アニメーター・漫画家の働き方や将来について」聞いた質問では、最も多かった回答が「人気の職業なのでこれからも志す人は多い」で全体の約半数、44 %を占めました。
そのほかの回答としては「海外からも人気を集めているので業界の未来は明るい」が25%と、合わせて約7割の人が、アニメ・漫画業界の将来が明るいと楽観視しているものとなりました。
■一方2人に1人がアニメーター・漫画家の平均月収は30万円以下と予想。
業界に強い憧れを持っていながら給与面や待遇面を理由にクリエイター業を断念している現状も明らかに。
一方で、給与面や待遇に関する質問では、必ずしも多くの方が好印象を持っていないということが浮き彫りになりました。「アニメーター・漫画家の平均月収予想」を聞いた質問では、30 万円未満と答えた人(57.0%)はおおよそ5割と、日本人の平均月収が約 38 万円であることを考えると、2人に1人は好待遇であるイメージを持っていないことが分かります。
また、アニメ・漫画を制作するクリエイター職にあこがれを持ったことがある方に、結果的にクリエイター職につかなかった理由を尋ねたところ、「作業でプライベートの時間がない印象だから」「給料が安いと聞いたことがあるから」といった回答も多く、給与面や待遇を理由に職に就くことを断念している現状が明らかになりました。
■アニメーター・漫画家は人気職業でも、「自分の子どもがなるのは心配」? 給与面や待遇面を不安視する声
「アニメーター・漫画家の働き方や将来について」聞いた質問では、最も多かった回答が「人気の職業なのでこれからも志す人は多い」で全体の約半数を占めていたにも関わらず、3人に1人が、将来の自分の子どもがアニメーター・漫画家になりたいと言ったら一度は止めることを検討する、と回答。止めることを検討すると答えた75人に理由を聞くと「才能がないと食べていけないイメージがある」に次いで、「忙しくプライベートがない印象だから」(34.7%)「給料が安いと聞いたことがあるから」(30.7%)といった、給与面での待遇面での不安を挙げた。
【調査に対して葦プロダクション側からのコメント】
昨今、国内にとどまらず海外への日本アニメの人気は高まり、大変喜ばしく感じております。ここに至るまでには当社だけではなく日本のアニメ業界の先達から今を支える私たちに至るまでの積み重ねがあってのことだと思います。しかし、本調査にあるように、国内アニメ人気の陰で、業界の実態としては、制作現場に利益が落ち切らない、慢性的な人材不足が解決しないなどの実態があります。アニメの地位向上の一方で、アニメーターの価値や地位の実態や世間的なイメージは向上しないままの状況が長く続いています。
先達から受け継がれてきたアニメ業界の未来を明るくするためにも、業界全体が立ち上がり、新たなビジネスコンテンツや収益源を生み出すことで、従業員の地位・待遇を向上していくことに努めなければならないと感じております。
■まとめ
今回の調査では、8割以上の人がアニメ・漫画業界を日本の誇りと捉えており、約7割が業界の未来も明るいと楽観視してる一方で、「給与が低い」「忙しい」といった待遇面については厳しい意見が目立ち、実際に業界に踏み込んでいくハードルは非常に高いということが明らかになりました。この先更に業界の人手不足が加速し、業界全体の衰退につながることも十分に考えられます。
この背景を踏まえ、RAKUZA株式会社は、アニメーター・個人クリエイターの永続的な収益創出を叶えるため、葦プロダクションとともに「#日本のクリエイター業界応援プロジェクト」を発足します。
国内マンガ・アニメコンテンツの地位が年々向上しているにもかかわらず、それを支える制作者・プロダクションの地位が向上しない状況を危惧し、日本が誇るべきコンテンツ業界の未来を明るく照らしたい、という思いから、本プロジェクトは発足しました。
今回の「CREATORS’ 楽座」のローンチや「NFT取引時に生じる利益の還元機能」の搭載を第一弾として、今後も日本のアニメ業界のさらなる成長と、アニメ・漫画などの日本の素晴らしい文化を発展させる取り組みを実施してまいります。
■新サービス「CREATORS’ 楽座」とは
今回の新サービス「CREATORS’ 楽座」では、個人や法人を問わず、誰でも簡単にNFTショップを開設できるようになります。サービスでは、クリエイターは自身の作風や世界観を反映させたNFTショップを自由にデザインできます。そのため、クリエイターは、より効果的に作品の良さを伝えやすくなるだけでなく、購入者もクリエイターの世界観をより直感的に理解してNFTショッピングを楽しむことが可能になります。ショップ内では、デジタル・リアルを問わず、あらゆる作品を個別のECページのように直接リンクさせて出品することが可能です。
また、ショップに関しては、サービスのローンチ以降誰でも開設することが可能で、CREATORS’ 楽座内で開設したショップで出品すると、NFTマーケットプレイス「楽座(RAKUZA MARKET PLACE)」内での出品申請が可能になります。
■「CREATORS’ 楽座」概要
ショップ開設機能提供開始日:12月1日(金)
■手数料の付与機能について
RAKUZA株式会社は、漫画・アニメなどをはじめとした日本の素晴らしい文化をより浸透させるため、クリエイターに安心して作品を作り出していただける環境を提供していきます。
今回の新機能により、NFTにより所有権が売買された際、著作権者や制作者にも手数料が付与される仕組みが構築されました。
また、著作権者や制作者の作品の取引で生じた利益は楽座内でストックされており、契約成立時にそれまでの利益を還元できるよう準備されています。本機能の搭載により、これまで以上にクリエイターへの支援に力を入れていき、NFTアート市場において、誰でも大きな価値創造ができる世界へと導きます。
■NFTマーケットプレイス「楽座(RAKUZA MARKET PLACE)」とは
楽座は、日本のアニメ業界の技術的な変遷により、新たに作られることのなくなった「セル画」の所有権NFTに特化した日本産のマーケットプレイスです。今や貴重な文化財とも言える有名なアニメのワンシーンを「世界にひとつだけのあなたの権利」としてNFT化し、価値のやり取りを可能にしています。2021年6月にローンチし、今までに1000点もの作品を取引しています。
現在、日本のアニメが世界的に評価される中、アニメの制作の副産物であるセル画や原画が美術的にも広く認められるようになり、世界中のオークションで現物の取引価格が急騰しています。
楽座では、鑑定書や認定書のついたセル画や原画等の現物作品を適切に管理・保存し、さらにブロックチェーンによって所有権をNFT化することで、資産価値を有する存在として強固なものにし、世界中でセル画や原画等の価値のやり取りを可能にします。
また、NFT所有者はNFTをBURN(無効化)することで、現物を所有することが可能です。楽座では、現物所有を希望するユーザーがNFT(アイテム)をBURNした場合、現物のセル画や原画を所有者に配送するシステムを構築しています。このようにNFTと現物資産を組み合わせた価値のあり方を提案する楽座プロジェクトは、暗号資産のシーンにおいても世界初の画期的な試みであり、プロジェクト最大の特徴であるため非常に注目されています。
■NFTマーケットプレイス「楽座(RAKUZA MARKET PLACE)」の意義 ~国内の世界的文化財を守る~
日本のアニメが世界的に評価される中、「マンガ」「アニメ」は、美術の世界における21世紀のムーブメントとなっています。最近ではアニメセル画もアートとして広く認められるようになり、世界的なオークションにおいてセル画や原画の取引価格が急騰しています。しかしながら、セル画自体長期保存には適しておらず、日光を避ける場所で保管を行うなど、適切な管理・保存を行わずにそのまま放置しておくと劣化します。一方、デジタルデータはそういった劣化の心配はありませんが、一般的にコピーや改ざんが容易で、リアルな資産などと比べると価値を持たせることが困難とされてきました。
RAKUZAでは、鑑定書や認定書のついた現物作品は適切に管理・保存し、さらにブロックチェーンによって所有権をNFT化することで、資産価値を有する存在として強固なものにし、世界中でセル画や原画等の価値のやり取りを可能にしています。