トンコハウスジャパン株式会社のプレスリリース
日本の民話に登場する神さまや妖怪たちの世界を描いたシリーズ「ONI ~ 神々山のおなり」が、米4大エンターテイメント賞のひとつであり米テレビ界最高峰の栄誉といわれるエミー賞の3部門で受賞した。
日本とアメリカの2拠点をベースに制作したトンコハウス最新作 Netflixシリーズ「ONI ~ 神々山のおなり」が、チルドレン&ファミリー・エミー賞の3部門で受賞した。受賞した賞は、「ベスト・プロダクション・デザイン賞」、「ベスト・セット・デザイン賞」、「ベスト・カラー・デザイン賞」の3部門。
■各部門の受賞者
ベスト・プロダクション・デザイン賞:ロバート・コンドウ
ベスト・セット・デザイン賞:リア・ティン
ベスト・カラー・デザイン賞:稲田雅徳
■各部門でのノミネート詳細
作品賞:Netflixシリーズ「ONI ~ 神々山のおなり」
監督賞:堤大介、エリック・オー、鳥海ひかり
ヤングキャラクター声優賞:モモナ・タマダ
Netflixシリーズ「ONI ~ 神々山のおなり」は、日本の民話を思わせる神さまや妖怪たちの世界を舞台にした人々がもつ“光と闇”という心の本質に迫る作品。このたびのチルドレン&ファミリー・エミー賞では心動かす物語と演出、そしてキャラクターたちの感情を巧みに伝えるデザインや色彩表現が世界で評価された結果となった。
ベスト・プロダクション・デザイン賞を受賞したトンコハウスの代表であるロバート・コンドウは、自身が受賞しただけではなく若手教育に力をいれた結果もでた。リア・ティンがベスト・セット・デザイン賞を受賞し、稲田雅徳は32歳という若さでベスト・カラー・デザイン賞を受賞した。
監督賞にノミネートされた堤大介は、長編アニメーションにおける初監督作品での快挙となった。共にノミネートされた鳥海ひかりも初めてエピソディック・ディレクターを務めた本作で実力を評価された。
Netflixシリーズ「ONI ~ 神々山のおなり」は、今年2月、“アニメーション界のアカデミー賞”といわれている米アニー賞でも作品賞、プロダクションデザイン賞の2部門で受賞をしている。稲田雅徳はじめ若き日本人アーティストの橋爪陽平のアニー賞受賞はトンコハウスの若手教育の結果が出たともいえる。
アニメーションスタジオ・トンコハウスは、今回の受賞を受けて作品制作と合わせてアーティスト教育にもより一層力をいれアニメーション業界にも貢献できればと考えている。「作品を通して心を動かす“きっかけ”となるようなメッセージを届け、好奇心を刺激する」というミッションをこれまで以上に体現していきたいと意気込んでいる。
【チルドレン&ファミリー・エミー賞について】
1949年から続く歴史あるエミー賞は、アメリカのテレビ界最高峰の栄誉といわれる賞で、映画のアカデミー賞、演劇のトニー賞、音楽のグラミー賞に相当する文化賞の一つ。チルドレン&ファミリー・エミー賞は、近年のエンターテイメントにおける家族・子供向けのジャンルの急成長とコンテンツの増加を受けて2022年に新設された、家族・子供向け作品のためのコンペディション。
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関係者コメント
■堤大介 コメント(監督)
この作品はシリーズのフォーマットで作りましたので、エミー賞は私たちがアメリカで頂ける最高の賞であり、日本を舞台にしたオリジナル作品が世界で評価されたことは大変光栄です。本作は一見昔話のようで、現代のお話でもある「理解できない者をONIとして畏れ、忌み嫌う」という私たち人間誰もが抱える闇をテーマにした作品です。そこを評価していただけたことを一番嬉しく思っています。
個人賞を受賞したロバート・コンドウ、リア・ティン、稲田雅徳の功績を称えるとともに、3名の個人賞受賞は作品に携わった多くのアーティスト達の汗と涙と情熱が評価された結果でもあると感じています。おめでとうございます。
■ロバート・コンドウ コメント(ベスト・プロダクション・デザイン賞 受賞)
アニメーション作品の制作は一人でできるものではありません。ベスト・プロダクション・デザイン賞を受賞できたのは、「ONI ~ 神々山のおなり」でデザインや色彩表現に携わった全てのアーティスト達のおかげです。今後もアーティストの成長含めアニメーション業界全体に貢献していければと思っています。
■稲田雅徳 コメント(ベスト・カラー・デザイン賞 受賞)
受賞の連絡を受けたときは青天の霹靂で信じられない気持ちが大きかったですが、全力で取り組んだ仕事を評価して頂けたことをとても嬉しく思っています。この賞は、「ONI ~ 神々山のおなり」のアートチーム全体の力によって頂けたものです。制作期間中、才能あるチームメイトが描いてくる作品から得た刺激がなければ私の仕事は成し得ませんでした。これからもより良い仕事ができるよう精進していきたいと思います。
■鳥海ひかり コメント(監督賞 ノミネート)
堤さん、エリックさんと並んでノミネートしていただきとても光栄です。未熟者ながら初めてエピソディック・ディレクターとして務めさせていただいた作品が「ONI ~ 神々山のおなり」でした。その魅力がより多くの方に認めていただけたことがなにより嬉しいです。
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Netflixシリーズ「ONI ~ 神々山のおなり」とは
Netflixシリーズ「ONI ~ 神々山のおなり」は、東京都出身の堤大介監督が日本人として渡米して感じた“知らないものへの恐怖という人間の中に潜む「ONI」”をテーマに制作された。脚本は、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』など数々の名作を手がけ、海外でも評価の高い脚本家・岡田麿里が担当。
■ あらすじ
日本の民話に登場する神さまや妖怪たちの世界で、自由奔放に生きるおてんば娘、おなり。伝説の英雄に憧れ、新たな英雄となるため稽古に励むが、父親のなりどんはヘンテコな神様で何も教えてくれない。古来から山の神々が恐れる「ONI」の脅威が迫り来る中、おなりはまだ知らない自身の真実と向き合わなければならない。
エピソード:全4話アニメーションシリーズ
映像スタイル:フルCGアニメーション
原案・監督: 堤大介
脚本: 岡田麿里
制作:トンコハウス
エグゼクティブ・プロデューサー: ロバート・コンドウ、ケーン・リー、堤大介
プロデュース:サラ・K・サンプソン
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アニメーションスタジオ「トンコハウス」とは
ピクサーでアートディレクターを務めていた堤大介とロバート・コンドウが、2014年に短編映画『ダム・キーパー』を共同監督したことをきっかけに、2014年7月にカリフォルニア州バークレーに共同設立したアニメーションスタジオ。『ダム・キーパー』は2015年に第87回アカデミー賞短編アニメーション賞にノミネートされたほか、世界各地で25の賞を受賞、75の映画祭で上映された。2016年制作の短編映画『ムーム』は世界8ヵ国の映画祭で24の賞を受賞。2017年、日本のHuluで配信されたエリック・オー監督の『ピッグ – 丘の上のダム・キーパー』は、配信後にNHKでも放送された人気作品。2023年には“アニメーション界のアカデミー賞”と称される映画賞・アニー賞にて、Netflixシリーズ「ONI ~ 神々山のおなり」が、作品賞、プロダクションデザイン賞をダブル受賞。2019年からは石川県金沢市にもスタジオを構え、日米の2拠点で作品を制作している。作品制作以外にも展示会やイベント、ワークショップの開催など多角的に活動している。
Tonko House 公式サイト:https://www.tonkohouse.com/
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ノミネート / 受賞歴
・『ダム・キーパー』が米アカデミー賞短編アニメーション賞にノミネート(2015年)
・『ピッグ – 丘の上のダム・キーパー』がアヌシー国際映画祭の最優秀テレビ作品賞の大賞を受賞(2018年)
・グラフィックノベル『ダム・キーパー』3部作がアイズナー賞にノミネート(2018年)
・『ONI ~ 神々山のおなり』がアニー賞の作品賞、プロダクションデザイン賞をダブル受賞(2023年)
・『ONI ~ 神々山のおなり』がアジアン・アカデミー・クリエイティブ・アワードのベストアニメーションシリーズ賞を受賞(2023年)
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プロフィール
■堤大介(Daisuke “Dice” Tsutsumi)
東京都出身。スクール・オブ・ビジュアル・アーツ卒業。ルーカス・ラーニング、ブルー・スカイ・スタジオなどで 『アイスエイジ』や『ロボッツ』などのコンセプトアートを担当。2007年ピクサーに招聘されアートディレクターとして 『トイ・ストーリー3』や『モンスターズ・ユニバーシティ』などを手がける。2014年7月ピクサーを去りトンコハウスを設立。初監督作品『ダム・キーパー』は2015年米アカデミー賞短編アニメーション賞にノミネート。2021年には日本人として初めて米アニー賞のジューン・フォレイ賞を受賞。2023年にはNetflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』が米アニー賞にて作品賞(リミテッドシリーズ テレビ/メディア部門 )、プロダクションデザイン賞(テレビ/メディア部門)をダブル受賞。一冊のスケッチブックに71人の著名なアーティストが一枚ずつ絵を描き、手渡しで世界中を巡るというプロジェクト『スケッチトラベル』の発案者でもある。
■ロバート・コンドウ(Robert Kondo)
南カリフォルニア出身。ロサンジェルス近郊のアートセンター・カレッジ・オブ・デザインを卒業。2002年、憧れていたピクサーでスケッチ・アーティストとして「レミーのおいしいレストラン」の制作に携わる。その後、背景美術監督として「レミーのおいしいレストラン」「トイ・ストーリー3」「モンスターズ・ユニバーシティ」を手がける。2014年7月ピクサーを去りトンコハウスを設立。初監督作品『ダム・キーパー』は2015年米アカデミー賞短編アニメーション賞にノミネート。Netflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』では米アニー賞にてプロダクションデザイン賞(テレビ/メディア部門)を受賞。
■稲田雅徳(Masanori Inada)
ビジュアルデベロップメントアーティスト。Netflixシリーズ『GO! GO! コリー・カーソン』でコンセプトアートを務め、絵本『ダム・キーパー』ではペイントを担当。トンコハウス最新作、Netflixシリーズ『ONI ~ 神々山のおなり』ではコンセプトアーティストとしてカラースクリプトなどを手がけ、米アニー賞にてプロダクションデザイン賞(テレビ/メディア部門)を受賞。
■鳥海ひかり(Hikari Toriumi)
高校卒業後に渡米し、CalArtsへ入学。在学中にアニメーションのインターンとしてPixar Animation Studiosに入り、2nd Unit アニメーターとして『リメンバー・ミー』(2017)に参加。2018年にCalArtsを卒業した後、Glen Keane Productionsのストーリーボードアーティストなどを経て、2020年10月からの8ヶ月間、エピソディック・ディレクターとして『ONI』に参加。現在はWalt Disney Animation Studiosにてストーリーボード・スーパーバイザーを務めている。
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担当:長砂、後藤(広報)
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