高山藩初代藩主の戦国武将「金森長近」の生涯をマンガで分かりやすく紹介
高山市のプレスリリース
金森長近は、大永4年(1524年)に美濃国土岐郡多治見郷大畑村(現岐阜県多治見市)に生まれ、天文10年(1541年)尾張の織田家に仕え、織田信長の養育係になり、長篠の戦いなど織田家の主要な合戦に参陣するなど活躍しました。織田信長の死後は豊臣秀吉に仕え、飛騨国攻略の功績により国主として飛騨国3万石余りを与えられました。天正18年(1590年)から高山城の築城と、現在観光地としても人気を集める飛騨高山の町並みの基礎を作りました。秀吉の死後は徳川家康に仕え、関ケ原の合戦に参陣するなどしたのち、慶長13年(1608年)に亡くなりました。
今回、製作したマンガ本はB6判120頁で、戯曲作品など執筆経験のある高山市久々野町在住で市職員の谷前英夫氏が原作を担当。その原作をもとに、「金森長近マンガ製作活用事業検討委員会」がストーリーを考証し、そのストーリーに沿って、高山市出身の漫画家中井邦彦氏が作画しました。
全6章からなるストーリーには、金森長近が織田信長に仕え養育係となり、数々の合戦に参陣し活躍する場面のほか、本能寺の変で信長横死以後、豊臣秀吉に仕え飛騨国の三木氏を攻める場面、今に残る古い町並の礎となった飛騨高山のまちづくりに尽力し、関ケ原の合戦後、徳川家康にお茶を点てる場面などが描かれています。主君の信長の身代わりとなって狙撃される場面のほか、本能寺の変が起きた際に、信長だけではなく長男の金森長則も失い失意する場面、高山城下のまちづくりで意気込みを語る場面など見どころ満載です。そのほか、マンガの中には色々伏線を設けており、そうした伏線を回収しながら読むのも楽しみ方の一つです。
マンガの他にも金森長近の人物像がわかる解説や、長近ゆかりの地の地図、長近の年譜なども収録しており、この1冊で長近の生涯を知ることができる内容となっています。
マンガ本は5,500部製作し、市内小学4年~中学3年の児童生徒のほか、市内外の図書館や博物館、市内観光関係の団体などに配布します。また、学校での郷土教育に活用してもらうため、マンガのPDFデータを学校に提供するほか、マンガ本製作に助成をいただいた公益財団法人B&G財団(東京都港区)のホームページでも、夏以降にPDFデータを掲載する予定です。
今後は、金森長近生誕500年を記念した様々なイベントも開催します。高山市では飛騨高山まちの博物館で金森長近に関する特別展を開催し、市民へのマンガ本の配付(部数限定)や、記念講演会、高山城の現地見学会、武将隊演武などを計画しています。また、地元で金森公を多くの人に知っていただくことを目的に資料収集や研究を行っている「一般財団法人金森公顕彰会」も、長近ゆかりの地との観光交流のほか、お菓子の製作などを実施する予定です。
マンガ本やイベントで、飛騨高山の町並みの礎を築いた金森長近を偲び、戦国時代に思いをはせてみてはいかがでしょうか?
金森長近像(城山公園)
金森公ゆかりの地「松倉城跡」
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高山市役所文化財課 飛騨高山まちの博物館
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