昨夏36歳で急逝した漫画家・佐野菜見。初連載『坂本ですが?』、2作目『ミギとダリ』のアニメもヒットし、新境地に挑戦するなど作品性を広げていた。今秋には原画展「佐野菜見展」が東京、西宮で開かれる。
株式会社KADOKAWAのプレスリリース
昨年(2023年8月5日)急逝した漫画家の佐野菜見。初連載作品の『坂本ですが?』、2作目の連載『ミギとダリ』ともにTVアニメ化されるなど、ヒットメーカーと知られる一方、過去に類のない新境地を開く作品を世に送り出す偉才の持ち主として、ファンはもとより、多くの漫画家にも一目を置かれる存在でした。
そんな佐野菜見の未発表原稿含む作品集、フィールドとしていた漫画誌『ハルタ』の追悼特集を掲載した号が2024年8月9日に発売になります。
初の連載作品の『坂本ですが?』は、スタイリッシュでクールな高校生・坂本の学校生活を描くギャグ作品。坂本に反感を持つ同じクラスの不良の攻撃を想像を超えた秘技(リアクション)でスルリとかわしたり、秘技「反復横跳び(レペティションサイドステップ)」で火事を消そうとしたり、使いっぱしりをおもてなしへクラスチェンジして対応したり。そんななか、いじめられていた久保田くんの自宅で、久保田くんのお母さんに一目ぼれされるという事態も起こります。このおばさんキャラも佐野作品の隠れた魅力で『ミギとダリ』で出てくる養母や、家政婦のみっちゃんにも繋がります。
『ミギとダリ』は双子の兄弟が母の死の真相を探るミステリーですが、双子は一人として行動するため、度ごとにすり替わるための秘技(?)がここにも登場します。『坂本ですが?』にミステリーの要素も加わり、ドラマ的な魅力も増した作品となっています。
◆『佐野菜見作品集』
初期や未発表作品、特典などに使用した作品を1冊にまとめたもので全272ページのボリュームです。収録作品は以下になります。
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チューリップを君に(未発表作品)
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幸せのチョコレート(未発表作品)
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月のうた(未発表作品)
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La Rue ラ・ルー(未発表作品)
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ノンシュガーコーヒー(Fellows! 2010-APRIL volume 10A)
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マイホーム(未発表作品)
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テイラーズ・ハウス(Fellows! 2011-FEBRUARY volume 15)
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肩幅ひろし(Costume Fellows! 2011)
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のっぽがいる(U12 こどもふぇろーず)
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いとしの紙一重(スレンダーフェローズ)
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『坂本ですが?』補遺
人よんで8823(ハルタ 2016-JULY volume 36)
読切掲載前の予告、連載開始前の予告イラスト
2012年のマチアソビで配布された描き下ろしペーパー
2013年に実施した書店店頭の販促企画「電車で読めないマンガフェア」用描き下ろし
TVアニメ『坂本ですが?』のBlu-ray&DVD特典用に描き下ろされた2コマ漫画
ほか
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『ミギとダリ』補遺
「夏休み」というお題で描かれた短編。2019年のカドコミ特典小冊子に掲載
TVアニメ『ミギとダリ』のエンディング用に描き下ろされたイラスト
『ミギとダリ』後日譚。ハルタ100号記念別冊「ハルタEXTRA」に掲載
ほか
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カラーイラストギャラリー
『ハルタ 2021-FEBRUARY volume 81』表紙イラスト
ほか
『佐野菜見作品集』
定価:935円(本体850円+税)
発行:KADOKAWA
◆『ハルタ 2024-AUGUST volume 116』
フィールドとしていた漫画誌『ハルタ』で、共に活躍してきた漫画家からの追悼文やファンアートを収録した企画を実施。作品集にも収録されている未発表作品の『幸せのチョコレート』も特別に掲載されています。
【参加作家】
浅井海奈 |
嵐田佐和子 |
イヌヅカヒロ |
犬童千絵 |
空木哲生 |
大窪晶与 |
大武政夫 |
笠井スイ |
樫木祐人 |
九井諒子 |
黒川裕美 |
高江洲弥 |
高橋那津子 |
長蔵ヒロコ |
namo |
二宮香乃 |
浜田咲良 |
はりかも |
福島聡 |
福田星良 |
松本水星 |
丸山薫 |
宮永麻也 |
山本和音 |
ほか |
『ハルタ 2024-AUGUST volume 116』
(定価:825円(本体750円+税)
発行:KADOKAWA
【佐野菜見展】
『佐野名見作品集』の発売を記念して、「佐野菜見展」を開催いたします。約100点の原画展示のほか、オリジナルグッズの販売も行います。
https://www.harta.jp/divs/100194.html
東京会場
【日程】2024年9月5日(木)~9月17日(火) ※ 9月11日(水)は休館
【会場】ギャラリー路草(路1・2)
東京都豊島区南池袋2-25-5 藤久ビル東五号館14階
TEL:03-5843-3371 HP: http://gallery-michikusa.jp/
西宮会場
【日程】2024年10月30日(水)~11月10日(日) ※11月4日(月)は休館
【会場】西宮市立市民ギャラリー(第3・第4展示室)
兵庫県西宮市川添町15-26
TEL:0798-33-1666 HP:http://www.futaba-kagaku.co.jp/shimin/index.html
【料金(東京・西宮)】ローソンチケット発券:一般 990円 学生 440円 ※別途システム利用料110円
現地販売:一般 1,200円 学生 650円 ※全て税込表記 ※未就学児無料
【主催】株式会社KADOKAWA 共同印刷株式会社
問い合わせ先:goods_support_kpjm@kyodoprinting.co.jp
「佐野菜見展」ビジュアル
★著者プロフィール
佐野菜見 Nami Sano
1987年4月17日生まれ。兵庫県西宮市出身。
2010年4月、漫画誌『Fellows! Vol.10A』(現誌名はハルタ)にて読切「ノンシュガーコーヒー」で漫画家デビュー。
2011年に同誌で読切として発表した『坂本ですが?』が話題となり連載化(2011年8月~2015年12月)。同作は、2013年度「コミックナタリー大賞」第1位、『このマンガがすごい!2014』(宝島社)オトコ編第2位に選ばれるなど注目を集め、2016年にTVアニメ化。
連載第二作となる『ミギとダリ』(2017年7月~2021年11月、漫画誌『ハルタ』掲載)も2023年にアニメ化がされた。
2023年8月5日、36歳で急逝。
作品:『坂本ですが?』全4巻、『ミギとダリ』(全7巻)、『佐野菜見作品集』、ともにKADOKAWAより発行。