異国帰りの少女、宮中へーー自ら道を切り開く少女の成長譚！『帝室宮殿の見習い女官 見合い回避で恋を知る!?』がマンガアプリPalcyにて連載開始

夫と家に従い、良き妻・賢き母となることが婦人の美徳とされた時代。

長い異国暮らしから帰国、編入した女学校を卒業した妃奈子は、

母が勧める“ふさわしい”お相手――三十も年上の男との縁談を迫られていた。

自身の価値観と常識のギャップに苦しむ中、

大叔母から提案された宮中女官への採用に彼女は希望を見いだす。

晴れて採用試験を突破、母の呪縛からも解放されて宮殿勤めを始めた妃奈子だったが…？

はじめまして、原作担当の小田菜摘です。

近代を舞台にしたお話を書いてみたいと考えつつ、

どんな内容にするべきかうまく煮詰めることができずにいました。

前後して、岩波ジュニア文庫から出版されている

フランス革命と津田梅子の本を読みました。

ジュニア文庫ですから青春期真っただ中、

あるいはこれから青春を迎える若い方々のための書籍です。

近代という国家の黎明期、女子の自立の黎明期が分かりやすく書かれていて、

次第にお話のイメージが固まってきました。

ヒロインの個人的な革命、自立が中心となっておりますが、

このたびコミカライズをしていただくことで、

色々な面での自立を色々な形で表現していただけました。

紙面に表現される思いを、読者の皆様に感じ取っていただけましたら幸いです。

▼原作：小田菜摘先生 X（旧Twitter）アカウント：

@oda_natsumi995（https://twitter.com/oda_natsumi995 ）

この物語は、長く抑圧されていたせいで自信をすっかり失っていた少女が

再び自分を取り戻し、知恵と勇気で道を切り開いていく

ある種の成長譚だと思っています。

主人公の妃奈子は、長く異国にいたせいか

周囲と合わず、浮いた存在になってしまう。

本来の物おじしない性格や、はつらつとした行動は

母国では「はしたない」とか、「生意気だ」とかレッテルを張られ、

あげく親からはそんな「エクセントリック」な性格の妃奈子にふさわしいのは、

「大人な」包容力を持つ男性だと、

勝手に２周りも３周りも年上の人との見合いを進められそうになる。

１０代の少女にとって、それはどんなに危機的な状況だったでしょう。

現在も、周囲からの無理解や、「こうでなくてはならない」といった

圧力的なものに苦しむ経験は、少なからずあるんではないでしょうか。

本来の自分を出そうとすればするほど、周囲とは浮いてしまう。

けれど妃奈子は、そこでただ流されたり、あきらめたりするのではなく

周りの助けも借りながら、一見無謀とも思われることにも立ち向かっていきます。

そして、その結果

今度は今まで自分が苦手だと思ってきた

「伝統」や「格式」の粋たる世界ともいえる宮中に飛び込んでいき、

その中でまた様々な人達との出会い（気になる青年との再会も…？）を通じ、

生き方を学んでいきます。

自分を否定することなく

そのうえで、異なった価値観も柔軟に吸収していく。

しなやかに輝く少女の生き方を

最後まで見守っていただければ幸いです。

▼漫画：羽佐馬 享先生 X（旧Twitter）アカウント：

@hazama567（https://twitter.com/hazama567 ）

▼作品ハッシュタグ：「#帝室宮殿」で投稿・検索！

▶マンガの続きはマンガアプリPalcyで！https://palcy.jp/comics/2341