マンガ原画の迫力と魅力を次世代へ!「マンガ・アート・ミュージアム」の第2弾が“村上もとか”をはじめとした4作家で12月22日に再始動  https://manga-art.jp

日本現代マンガ・バーチャル美術館「マンガ・アート・ミュージアム」の第2弾のメンバーは『JIN-仁-』村上もとか、『宮本から君へ』新井英樹、『ゆりあ先生の赤い糸』入江喜和、『ナチュン』都留泰作の4作家。

コミックオン株式会社のプレスリリース

コミックオン(株)が運営する「マンガ・アート・ミュージアム」は1980年代から日本マンガの黄金時代を築いた作家のカラーやモノクロの原画を集めた閲覧無料のデジタル美術館です。

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https://manga-art.jp「マンガ・アート・ミュージアム」入口

マンガから紙の原稿が消える日がやってきた!

かつてはマンガの代名詞のように言われた紙とペンと墨汁だが、いま、このマンガの世界から紙の原稿が消えつつある。マンガもデジタル配信が主流になり、ほとんどのマンガはデジタルで制作されるようになってきているのだ。いまや紙とペンが日本のマンガから消滅しようとしている。この原画展では『土佐の一本釣り』の青柳裕介、『鉄人ガンマ』の山本康人、『胸騒ぎの放課後』の村生ミオ、『ぼのぼの』のいがらしみきお、『ギャラリーフェイク』の細野不二彦、『神童』のさそうあきら、『ぼっけもん』のいわしげ孝に加え第2弾の4作家と、昭和から平成へと日本マンガの黄金時代を作り上げたマンガ家16人の代表作の中から厳選された原画を中心に約600点が展示される。

生の原画を見たときには持つ手が震えました!

小学館でヤングサンデー、ビッグコミックスペリオール誌等の編集長を歴任、その後、京都精華大学マンガ学部の教授を務め、現在「マンガ・アート・ミュージアム」館長の熊田正史はこのマンガ美術館の意義を改めてこう語る。

「マンガの原画と、我々が目にするコミック誌やコミックスの絵はまったく別物なんです。初めて生の原稿を受け取ったときのショックは今でも忘れることができません。キャラクターの感情までをも表現するようなペンタッチ、ていねいに削られて見事に陰影を描き出すスクリーントーンの使い方、マンガ誌で見るのとはまるでちがう迫力があります。残念なことにコミック誌は束を出すために粗悪な紙が使われています。そのため、このペンタッチはほとんど消えてしまうんです。ましてやサイズの小さな単行本ではトーンの微妙な陰影なども潰れて極めて単調なものになってしまいます。カラー原画は多色で描かれたものを4色で再現するため、粗悪な紙と相まって原画とは似ても似つかないものなっているのが現実です。昔、読んだマンガの原画を見て、原画だけが持つ迫力と魅力の一端にぜひ触れて、アートとしてのマンガを鑑賞していただければと思っています」。

文化遺産としてのマンガ原画を次世代へとつなげる!

 

明治期になって、浮世絵がアートとして認められることなく、極端なケースでは輸出品の陶磁器類のパッキン代わりに使われたりもして、その多くが消失したという現実がある。浮世絵の二の舞を避け、この日本の貴重な文化遺産ともいうべきマンガ原画をデジタルで永久保存するとともに、世界のマンガファンにアートとしてのマンガを再発見してもらう、というのもこのミュージアムの大きな目的のひとつでもある。今回は12月22日からその第2期展が開催される。

【村上もとかプロフィール】

1951年6月3日、東京都生まれ。当初は小説の挿絵画家を目指すも、1960年代のマンガの隆盛を機にマンガに興味が移り、本格的にマンガ家を目指すようになった。望月あきらや中島徳博の下でアシスタントを務めたのち、1972年に『週刊少年ジャンプ』掲載「燃えて走れ」でデビュー。以降、『週刊少年サンデー』に活躍の場を移した。大ヒット作「六三四の剣」以降はさらに青年誌に移行し「龍-RON-」「JIN-仁-」のヒットを連発。「JIN-仁-」はテレビドラマ化(大沢たかお主演)され高視聴率を記録した。講談社漫画賞、小学館漫画賞、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、手塚治虫文化賞等を受賞している。

「JIN-仁-」

【新井英樹プロフィール】

大学卒業後、1年間の会社員生活を経てマンガ家を目指し、1989年「8月の光」でアフタヌーン四季賞大賞を受賞。1990年、「宮本から君へ」(モーニング/講談社)で連載デビューを果たし、1992年に「宮本から君へ」で小学館漫画賞を受賞する。その後、性と暴力をテーマにした「愛しのアイリーン」「ザ・ワールド・イズ・マイン」を描き、テロと革命をテーマにした「キーチ‼︎」「キーチvs」「SCATTER-あなたがここにいてほしい-」を描く。画柄は緻密で繊細に表現されているが、作品内容はエネルギーに満ちたセックス&バイオレンスなものが多い。清濁併せ呑む人間が登場することで、描かれる物語に混迷と重厚感を与え、熱狂的なファンを数多く擁している。

「宮本から君へ」

【入江喜和プロフィール】

1988年小池一夫劇画村塾で本格的にマンガを描き始め、同年「月刊アフタヌーン」四季賞を受賞する。受賞作である「杯気分!肴姫」で、1991年「モーニング」(講談社)で連載デビュー。連載第2作「のんちゃんのり弁」はテレビドラマ化される。その後、連載時の自分と同年代の女性を主人公にした「おかめ日和」「たそがれたかこ」「ゆりあ先生の赤い糸」を立て続けに連載し、「ゆりあ先生の赤い糸」は講談社漫画賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞する。多様な登場人物による多様なエピソードを丹念に綴る群像劇を描き、多くのマンガ好きを唸らせている。

「ゆりあ先生の赤い糸」

【都留泰作プロフィール】

1968年生まれ。生物学、文化人類学などを研究するかたわら、月刊アフタヌーン四季賞で佳作を受賞し、その後マンガ家としてデビュー。現在、「ういちの島」(新潮社/くらげバンチ)、「竜女戦記」(平凡社)連載中。他に「ムシヌユン」(小学館/全6巻)、「ナチュン」(講談社/全6巻)がある。 

「ナチュン」
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東京都千代田区内神田2-2-6
コミックオン株式会社
代表取締役 吉田勝彦

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