コンテンツIPのアイデアを創り、ビジネス化を目指すアクセラレーションプログラム「TCIC Ideation Program 2025（TCIC IP）」のミートアップを12月8日（月）に開催

TCICサポーター企業の三菱UFJ銀行の協力により開催。コンテンツを扱う大手の事業会社、投資家、金融機関などが参加

東京コンテンツインキュベーションセンターのプレスリリース

株式会社ツクリエ（本社：東京都千代田区代表取締役：鈴木英樹以下、ツクリエ）が東京都から受託運営する東京コンテンツインキュベーションセンター（以下、TCIC）のプログラム「TCIC Ideation Program 2025（以下、TCIC IP）」集大成として、12月8日（月）にTCICで「TCIC IP MEET UP」（以下、本イベント）を開催いたしました。

▼ TCIC IP プログラム詳細はこちら

https://tcic-ip2025.peatix.com/

「TCIC Ideation Program 2025（TCIC IP）」概要

コンテンツ分野のスタートアップやクリエイターに、個別メンタリングとセミナーなどの準備プログラム“TCIC IP EXERCISE”を受けていただいたうえで、2日間の集合型ワークショップ”TCIC IP CAMP”を実施します。最後に本プログラムの集大成として、コンテンツ事業会社、金融機関、VC等とのコラボレーション創出に向けてピッチ方式による成果発表およびネットワーキング”TCIC IP MEET UP”（本イベント）にご参加いただくアクセラプログラムです。

審査を勝ち抜いた9者（社）が、自身のアイデアを熱く語るピッチと交流会の二部構成

イベント当日は映像、ゲームなどコンテンツを扱う大手の事業会社、投資会社、金融機関ほか数十社が参加し、会場のTCICはほぼ満席となりました。本イベントは、9者(社)によるピッチと、登壇者と参加者の交流会の二部構成で開催いたしました。ピッチでは、数多くの応募者のなかから審査を経て選ばれた9者（社）が、自身のアイデアを約2か月間かけてブラッシュアップした成果を熱弁と共に披露いたしました。ピッチ後の交流会では、会場のいたるところで、登壇者と参加企業の活発な交流の様子がみれました。

9者（社）のピッチ概要（登壇順）

■【NINJA CATS: Tactics】御前純氏／株式会社Pit-Step

同社代表取締役CEOの御前純氏は、「一緒に笑って、おしゃべりして、冒険できる世界の“相棒”を生み出す」をビジョンに掲げ、急成長するSteam市場をターゲットにしたインディーゲーム開発とIP展開を提案しました。

御前氏はピッチ冒頭で、3,000万円未満の開発費で数百億円の売上を記録した海外インディーゲーム事例を紹介。こうしたベンチマークを踏まえ、同社独自の「データ分析力×企画力×クリエイティブ」の掛け算でヒット創出を狙う戦略を語りました。第一弾として開発中の『NINJA CATS: Tactics』は、音声入力によってキャラクターが成長する、斬新な育成システムを採用。Twitchでの実況映えやTikTokでのUGC拡散を前提に設計されており、ゲームのヒットを起点にグッズ・ライセンス展開へと広げ、世界中で愛される日本発のキャラクターIP創出を目指しています。

■【Kaguya.ai】三川裕一郎氏／株式会社Kaguya

デジタル全盛の時代だからこそ、IPの「リアルな体験」と「モノ」に商機を見出す株式会社Kaguya。世界中でLBE（Location Based Entertainment）への注目が高まる中、中規模かつ多拠点で展開可能な没入型エンタメフォーマット『The Other Side』を提案しました。

物語を多視点で体験できるこの施設は、重厚な設備投資を抑えつつ、IPの世界観を深く表現することが可能です。さらに、煩雑なライセンス管理や商品企画を一気通貫で支援する体制を構築し、クリエイターの収益最大化とファンの熱狂を両立させるエコシステムを描きます。

■【クリエイター支援DXコンサルティング・アシスタントAI】井口翔龍氏

日本が誇るアニメ産業の足元で、若手アニメーターが低賃金・長時間労働に苦しむ現状に切り込むソリューションを提案しました。ボトルネックとなっている労働集約的な制作プロセスに対し、ソフトウェアイノベーションの必要性を訴えました。エンジニアを必要とする高額なソフト開発ではなく、市場に存在する安価なSaaS導入によって、現場のソフトウェアイノベーションを支援します。

現場のワークフローを診断して現場に最適なSaaS を提案するAIと、SaaS導入・定着を支援するコンサルタントのハイブリッドモデルにより、制作現場の生産性を劇的に向上させます。アニメーターが報われる環境を作り、持続可能なアニメ産業の成長を支えるという強い使命感が語られました。

■【キャラクターカウンセリング – アニメ療法®】大平恵理子氏／アニウェル合同会社

「推し活で前向きな変化を感じた」という多くの声と、専門家の知見を掛け合わせ、心の健康に向き合う新しいアプローチを提唱しました。既存の仕組みでは十分に対応しきれない心の課題に対し、AIキャラクターとの対話やゲーム体験を通じて、日常的なセルフサポートを提供するアプリを開発中です。

専門家の知見を参考に設計したキャラクターが、ユーザーの気持ちに寄り添い、前向きな行動を支える存在となります。負担感のある取り組みではなく、「楽しいから続く」体験を通じて、ウェルビーイングの向上を目指す社会的意義のある事業です。

■【IPスカウター】御供直輝氏／コマワリ株式会社

2兆円規模に成長したキャラクタービジネス市場において、IPコラボの選定がいまだに「担当者の感覚」に依存している課題に着目しました。「IPスカウター」は、キャラクターの影響力やファン層のデモグラフィック、相性の良さなどを客観的な数値として可視化するツールです。

SNSのリーチ数や購買データなど、多様なデータを独自アルゴリズムで解析し、成功確率の高いコラボレーションを提案。データサイエンティストによる分析サポートも組み合わせ、IPホルダーと企業の双方にとって納得感のある、最適なマッチングを実現します。

■【AIシナリスト・Feel Alive】本間心氏／OselAI株式会社

急成長するAIコンパニオン市場において、単なるチャット相手ではなく、文脈と物語を持った「推せるAI」を生み出すプラットフォームを提案しました。特許出願中の独自技術「Plot Generative Agents」により、AIキャラクターが自律的に物語を紡ぎ出し、ユーザーの応援（推し活）がキャラクターの性格やストーリー展開に直接影響を与えます。

「中の人」がいない完全自律型でありながら、深い没入感と成長の喜びを共有できる体験を提供します。BtoBtoCモデルでIP事業者やクリエイターにも展開し、新たなエンタメ経済圏の創出を狙います。