企画展示「パノラマボックス展」&短編映画『魔女の谷の夜』/7日(火)に宮崎吾朗・山下明彦両監督の記者会見を開催
株式会社ジブリパークのプレスリリース


ジブリパーク(愛知県長久手市)のジブリの大倉庫では2026年7月8日(水)、企画展示室で「パノラマボックス展」が、映像展示室オリヲン座で『魔女の谷の夜』の上映が始まります。
新企画展示「パノラマボックス展」ではスタジオジブリの宮﨑駿監督がジブリパークのために手がけた“パノラマボックス”が並びます。パノラマボックスとは、中をのぞくと奥行きのある仕掛け絵が広がる絵箱のことです。自身の監督作品である『風の谷のナウシカ』から『君たちはどう生きるか』までの長編アニメーション作品などを題材に31点を描き下ろしました。
『魔女の谷の夜』(宮崎吾朗監督、山下明彦監督)はジブリがジブリパークのために新たに制作した初のオリジナル短編アニメーション映画です。魔女の谷を舞台に宮﨑吾朗監督が原案を書き下ろした物語。閉園後のジブリパークで起きる出来事とは?
また、企画展示室の「ジブリがいっぱい展」もこのたび、展示がリニューアルします。高畑勲監督や宮﨑駿監督とともにジブリの設立に参加し、数々の作品を世に送り出した鈴木敏夫プロデューサーにまつわる展示が新たに加わりました。
宮崎吾朗・山下明彦両監督の記者会見を開催

7月7日(火)にはジブリの大倉庫の映像展示室オリヲン座で記者会見を開催し、「パノラマボックス展」をテーマにした第1部は宮崎吾朗監督、『魔女の谷の夜』をテーマにした第2部は宮崎監督、山下明彦監督が登壇しました。
【第1部「パノラマボックス展」】
宮崎吾朗監督はパノラマボックスの魅力を「のぞくと面白いんですよね。(パノラマボックスを手がけた宮﨑駿は)映画もそうですが、平面の要素を重ね、実は立体の空間を作っているんだということがよくわかる展示になっています。絵そのものも面白いのですが、パノラマボックスの中をのぞいてみると、その面白さの理由がわかってくるという。意外に奥が深い展示になっている」と語りました。
「パノラマボックス展」を開催するに至った経緯は「宮﨑駿はジブリパークの建設で、基本的にタッチしていなかったんです。そんな中で、何か自分の爪痕を残したいという気持ちがあったようで。『作ってやる!』とおっしゃいまして」と笑いながら振り返りました。
おすすめの鑑賞方法を「小さなお子さんや車いすの方でも見られるように(展示の高さを)低めに設定しています。大人が見ると、上から見下ろすような形になるのですが、本当に面白いのは窓の中に頭を突っ込むような見方をすると、空間が広がってくるところなんです。大人は中腰になったり、しゃがんだりしてのぞいていただけると楽しめます」と紹介しました。
【第2部『魔女の谷の夜』】
宮崎吾朗監督は作品に込めた思いを「いわゆるテーマパークで乗って遊べるアトラクションがジブリパークにないので、何かあった方がいいのかなと。でも、ジブリが携わっているのでアトラクションを作るよりも、映画を作るというのが一番のアトラクションになるのではないかと考えました。短編作品を作ったというよりも、アトラクションを作ったという気持ちが大きいです」と明かしました。続けて「『ハウルの動く城』って、“動く”城じゃないですか。でも、ジブリパークのお城(ハウルの城)はずっと座ったままで、たまに動かないと健康に悪いなと思ったのがきっかけでした」と記憶をたどりました。
山下明彦監督は宮崎監督から原案を渡されたときを回想し、「この作品で動く前に、実は別の作品でやろうとしていたんです。でも、その作品は僕の中で絵が浮かばなかった。『難しいね…』と打ち合わせをした際、吾朗監督から「実はもう一案あるんです」と出てきたのがこの作品のスケッチでした。ひと目見て、『面白い!』と。すぐに絵が浮かんだので『これでいこう』と決まり、全てが順調に進みました。全てはミーティングで出てきたスケッチなんですね。すごくいい絵でした」と話しました。
おすすめの鑑賞ポイントについて、山下監督は「『魔女の谷』という舞台が間近にあり、映画を見るのが先か後か、現地を見るのが後か先か、2通りどっちも楽しめますよね。ロケ地が近いのは一番の推しです」。
宮崎監督は「山下監督が制作しただけあって“動き回り続ける”というのが特徴です。山下監督をはじめ、すごく上手なアニメーターたちが魅力的な映像を作っているので、そこを楽しんでいただきたいです」と胸を張りました。
「パノラマボックス展」について


▶「パノラマボックス展」とは
ジブリの大倉庫の企画展示室ではジブリの宮﨑駿監督が『君たちはどう生きるか』(2023年公開)の制作終盤からジブリパークのために約3年かけて手がけた31点のパノラマボックスを展示します。
自身の監督作品である『風の谷のナウシカ』から『君たちはどう生きるか』までの長編アニメーション作品をはじめ、短編アニメーション作品(三鷹の森ジブリ美術館とジブリパークのみで上映)やオリジナルの新作を題材にしたパノラマボックスは宮﨑監督による描き下ろしです。
「パノラマボックス展」の展示空間は『君たちはどう生きるか』に登場する“時の回廊”をモチーフにしています。ずらっと並んだ窓の向こうを覗(のぞ)くと、その奥にパノラマボックスの世界が広がります。
窓は子ども目線の高さになっており、大人の皆さんには少し大変かもしれませんが、腰をかがめてひとつひとつゆっくりご鑑賞ください。
▶パノラマボックスについて
パノラマボックスとは、箱の中に描かれた絵をのぞきこむと、映画のワンシーンのような、奥行きのある風景が広がって見える仕掛け絵のような絵箱のことです。キャラクターや背景画などが別々に描かれ、箱の中に何層も分けて配置されます。
この仕組みは、セルアニメーションの制作における「マルチプレーンカメラ」の技法に通じています。セルと背景画の間隔をあけて多層に重ねた状態で撮影することで、二次元の絵に奥行を生み出しています。
三鷹の森ジブリ美術館で展示されている作品では、その内部に透明のガラス板に描かれた絵のパーツがいくつも組み込まれています。
▶みどころ

宮﨑駿監督は、パノラマボックスを制作している最中「子どもの頃にパノラマボックスのようなものを夢中になって作った」としばしば話していました。
今作は、ジブリ美術館での手法とは異なり、ガラス板は使わず、宮﨑監督が子どもの頃と同じように全て紙で作っています。
紙に描いた絵を切り抜いて、幾層にも重ねた空間をのぞいてみると、見る角度を変えるたびに新しい景色が見えてきます。
アニメーションの画面構成に長年携わってきた宮﨑監督は、子ども時代からのルーツに立ち返りながら、それぞれの箱の中に魅力あふれる新たな世界を生み出しました。宮﨑監督が大真面目に作り上げた紙工作を、どうぞ隅々までお楽しみください。
「魔女の谷の夜」について

▶あらすじ
ジブリパークで働く“新人くん”。
今日はおかしなことに、あちこちの建物から修理の依頼が入ります。
それに、暖炉に勝手に火がついたり、蛇口から水が噴き出したり、不思議なことまで起こって。
「何かいろいろ変なんすよ!」
ビビりまくる新人くんですが、先輩のキクエさんは聞く耳を持ちません。
閉園後の深夜0時、はじめての夜番に魔女の谷へと向かった新人くん。そこには、マントを羽織ったキクエさんの姿が。
「あたし、魔女だから」
キクエさんが呪文を唱え始め、ランタンを振り下ろすと…!
ジブリパークを舞台にスタジオジブリが贈る、ジブリパーク初のオリジナル短編作品。
▶作品情報
[上映時間]約14分
[原案]宮崎吾朗
[監督]宮崎吾朗 山下明彦
[声]ジェシー(SixTONES) アイナ・ジ・エンド
[音楽]武部聡志
[制作]スタジオジブリ
▶上映施設
[場所]ジブリの大倉庫の映像展示室オリヲン座
[上映日]2026年7月8日(水)より当面の間
[チケット]ジブリの大倉庫に入場できるチケットをご予約・購入ください。
監督プロフィール
▶宮﨑駿(みやざき・はやお)
アニメーション映画監督。1941年、東京生まれ。1963年、学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。1985年にスタジオジブリの設立に参加。代表作は『風の谷のナウシカ』(1984)『天空の城ラピュタ』(1986)『となりのトトロ』(1988)『もののけ姫』(1997)『千と千尋の神隠し』(2001)『ハウルの動く城』(2004)『崖の上のポニョ』(2008)『風立ちぬ』(2013)。監督最新作は『君たちはどう生きるか』(2023)。『千と千尋の神隠し』で、第52回ベルリン国際映画祭金熊賞、第75回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞し、第62回ベネチア国際映画祭では栄誉金獅子賞を受賞。2012年には文化功労者に選出された。2014年11月、米映画芸術科学アカデミーよりアカデミー名誉賞を受賞している。2024年3月には、『君たちはどう生きるか』で第96回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞。21年ぶり2度目の受賞となった。
▶宮崎吾朗(みやざき・ごろう)
1967年、東京生まれ。信州大学農学部森林工学科卒業後、建設コンサルタントとして公園緑地や都市緑化などの計画、設計に従事。その後1998年より三鷹の森ジブリ美術館の総合デザインを手がけ、2001年より2005年6月まで同美術館の館長を務める。2005年開催の愛知万博では「サツキとメイの家」の制作を担当。
スタジオジブリ作品『ゲド戦記』(2006)でアニメーション映画を初監督。『コクリコ坂から』(2011)で2作目の監督を務める。『山賊の娘ローニャ』(2014-2015/制作・著作:NHK、ドワンゴ)でTVアニメーションシリーズ初監督。その後、スタジオジブリ初のフル3DCG作品『アーヤと魔女』(2020放送・2021劇場公開)の監督を務めた。
2022年11月開園の公園施設「ジブリパーク」(愛知県長久手市)では監督として制作全体を指揮。
ジブリパーク初のオリジナル短編アニメーション作品『魔女の谷の夜』(2026)では共同で監督を務めた。
▶山下明彦(やました・あきひこ)
1966年、岡山県生まれ。80年代からアニメーターとして活動。OVA作品『ジャイアント・ロボ THE ANIMATION─地球が静止する日』(1992-1998)でキャラクターデザイン・絵コンテ・作画監督を務めたのをはじめ、数々の作品で活躍。
スタジオジブリ作品では『千と千尋の神隠し』(2001)での原画が初参加。その後『ハウルの動く城』(2004)、『ゲド戦記』(2006)、『崖の上のポニョ』(2008)、『借りぐらしのアリエッティ』(2010)、『風立ちぬ』(2013)など、各作品で重要な役割を果たしている。
三鷹の森ジブリ美術館オリジナル短編作品『ちゅうずもう』(2010)で初監督。
スタジオポノック制作の『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』(2018)の一編『透明人間』でも監督を務め、第22回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞を受賞。
宮﨑駿監督最新作『君たちはどう生きるか』(2023)では原画を担当。
ジブリパーク初のオリジナル短編アニメーション作品『魔女の谷の夜』(2026)では共同で監督を務めた。
ジブリパーク概要
スタジオジブリ作品の世界を表現した公園施設です。
5エリア(ジブリの大倉庫、青春の丘、どんどこ森、もののけの里、魔女の谷)が愛・地球博記念公園(愛知県長久手市茨ケ廻間乙1533-1)にあります。
チケットは予約制です。
「パノラマボックス展」、「ジブリがいっぱい展」、『魔女の谷の夜』のご鑑賞にはジブリの大倉庫に入場できるチケット※が必要です。
※ジブリパーク 大さんぽ券プレミアム、ジブリパーク 大さんぽ券スタンダード、ジブリパーク ジブリの大倉庫の3券種。販売はBoo-Wooチケット(https://l-tike.com/bw-ticket/ghibli/ghibli-park/)ほか。
詳しい施設情報などは公式ウェブサイト(https://ghibli-park.jp/)をご覧ください。
公式X(@ghibliparkjp、https://x.com/ghibliparkjp)でも情報を発信しています。

