日本の漫画・アニメの原型を作り、“漫画の神様”手塚治虫に大きな影響を与えた二人の男たちの足跡を描く、集英社新書『北澤楽天と岡本一平 日本漫画の二人の祖』(竹内一郎・著)が4月17日(金)発売!!

株式会社 集英社のプレスリリース

COOL JAPANの代表的存在として、
世界中で大人気を誇っている日本の漫画・アニメーション。
この礎を作ったのは手塚治虫だが、実はこの手塚に大きな影響を与え、
今も続く漫画の形式の原型を作り出した二人の先人が、
明治・大正・昭和のはじめに活躍していた。
北澤楽天と岡本一平である。

楽天は福沢諭吉が創刊した新聞『時事新報』で風刺画を描いたのを皮切りに、
漫画におけるキャラクターの重要性に気づき、
魅力的な数多くの主人公──“茶目っ気”の語源となった『茶目と凸坊』や、
日本初の『少女漫画』である『とんだはねこ嬢』──などを生み出した。

一平は夏目漱石に認められて『朝日新聞』に挿絵を描いたのち、
コマ割りと文章を組み合わせて主人公の成長を描く
大河ドラマ的な「ストーリー漫画」の原型を作り出した。
さらにその表現方法も、フィルム的なコマ割り、デフォルメ、寄りと引き、背景の簡略化など、
今につながる漫画の表現方法を確立している。

さらに両者は、漫画雑誌や全集・作品集も大ヒットさせ、漫画という文化を
日本中に広めるとともに、経済・社会・文化的にも大きな影響を残した。
今でいえば『ONE PIECE』『DRAGON BALL』『美少女戦士セーラームーン』
『ポケットモンスター』のような影響力を100年も前に見せていたと言えるだろう。

彼らの漫画家としての足跡をつぶさに紹介し、
さらに手塚の活動も合わせて紹介することで、
日本を代表する文化となった漫画・アニメーションの、
明治・大正・昭和初期までの一気通貫の歴史を描き出す。
集英社新書『北澤楽天と岡本一平 日本漫画の二人の祖』(竹内一郎・著)が
4月17日(金)発売!!

【北澤楽天と岡本一平について】
○北澤 楽天(きたざわ らくてん、1876~ 1955年)
明治から昭和にかけて活躍した日本の漫画家。
福沢諭吉に誘われ『時事漫画』に風刺画を描いたのを皮切りに、
『東京パック』『楽天パック』等を発刊して、政治風刺漫画・風俗漫画を描く。
また、漫画好楽会の結成などを通じて後進の育成に努めたことから
「日本の近代漫画の祖」と見なされている。
主な漫画作品に『田吾作と杢兵衛の東京見物』『灰殻木戸郎の失敗』
『茶目と凸坊』『「とんだはねこ嬢』など。

○岡本 一平(おかもと いっぺい、1886~1948年)
東京美術学校西洋画撰科を卒業後、帝国劇場で舞台芸術に関わった後、
夏目漱石から誘われ朝日新聞社に入社。漫画記者となる。
漫画に解説文を添えた漫画漫文という独自のスタイルを築き、
大正から昭和初期にかけて一時代を画す。
『一平全集』(先進社、全15巻)は5万セットの大ヒットを記録した。
また「一平塾」という漫画家養成の私塾を主宰し、
近藤日出造・杉浦幸雄・清水崑らを育てる。
妻は小説家の岡本かの子、芸術家・岡本太郎の父親である。

◆目次
はじめに
第一章 ジャパニメーションの発展と手塚治虫
第二章 北澤楽天の生涯と業績
第三章 岡本一平の波乱の人生と功績
第四章 楽天山脈と一平山脈から連なる弟子たち
おわりに

◆書籍情報
書名:『北澤楽天と岡本一平 日本漫画の二人の祖』
発売日:4月17日(金)
著者:竹内一郎
定価:本体820円+税
体裁:新書版
URL:https://shinsho.shueisha.co.jp/

【著者プロフィール】
○竹内 一郎(たけうち いちろう)
1956年、福岡県生まれ。劇作家・演出家・漫画原作者。
宝塚大学東京メディア芸術学部教授。博士(比較社会文化・九州大学)。
原案を担当した『哲也 雀聖と呼ばれた男』で講談社漫画賞(筆名/さいふうめい)、
『手塚治虫=ストーリーマンガの起源』でサントリー学芸賞を受賞。
著書に『人は見た目が9割』『やっぱり見た目が9割』(新潮新書)、
『人生は「声」で決まる』(朝日新書)など。


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