「忠臣蔵」のデタラメを暴く!大人の歴史学習漫画、大好評第2弾!『コミック版 逆説の日本史 江戸大改革編』

株式会社小学館のプレスリリース

徳川家康が導入した「朱子学支配」の大誤算!!

 第2弾では、著者扮する「いざわ歴史研究所」所長と女子大生ユウキの<逆説>コンビが、戦国から太平の世となった江戸時代を訪れ、教科書では分からないポイントを解説します。

 江戸期を理解するための重要な補助線となるのが、朱子学。本能寺の変を目の当たりにした徳川家康が、幕府の統治体制を盤石にするために導入した外国思想は、やがて尊王運動へと発展し、倒幕の原動力となっていきます。家康の、そして260余年にわたる徳川幕藩体制の誤算は、どこにあったのでしょうか。「朱子学の呪縛」という視点を持つことで、江戸時代の実像が見えてきます。

 例えば、「賄賂の帝王」として描かれることが多い老中田沼意次。なぜ悪人として描かれるのでしょうか。「商」を蔑視する朱子学に基づく幕府体制において、商業改革や貿易によって幕府財政を立て直そうとする田沼は、「悪」だったからなのです。そして、朱子学狂信者達によって田沼は失脚させられ、彼が取り組んでいた蝦夷地開拓や対露外交の好機は、「名君」とされる松平定信によって潰されました。不思議なことに日本史の教科書には、「天保の改革」「寛政の改革」「享保の改革」とありますが、なぜか田沼の改革は「田沼政治」と記されているのです。

 さらに、映画やドラマなどで日本人に親しまれてきた「忠臣蔵」のストーリーにも、朱子学的偏見の影響があるのです。「忠臣蔵」というフィクションのモデルとなった事件とはーー。赤穂藩藩主・浅野内匠頭長矩(あさのたくみのかみながのり)が高家筆頭・吉良上野介義央(きらこうずけのすけよしなか)を江戸城内で斬りつける刃傷沙汰を起こし、その罪によって浅野内匠頭は切腹。これに怒った大石内蔵助ら赤穂藩の浪人47人が主君浅野内匠頭の「仇討」として、吉良上野介を殺害し切腹となった。四十七士は本来なら打首獄門となるはずですが、主君のために「忠」を尽くしたという温情により「切腹」となったことで、そのうちに「忠臣」「義士」として賞賛されるようになり、一方で被害者である吉良は悪役にされてしまったのです。
 そして、この赤穂事件の「解釈」が、後の討幕運動につながる歴史の分岐点になっていたとしたらどうでしょう?

 歴史教科書では理解できない「江戸時代」の真実を逆説史観で読み解きます。

 

 絶賛の声、続々!

 内館牧子氏(脚本家)――日本史がこんなにハラハラドキドキするものとは。「ウソーッ!」と叫びながら一気に読んだ。

 弘兼憲史氏(漫画家)――これぞ真説! 改めて歴史の面白さに気づかされた。これからの日本人に必読の一冊です。
 

『コミック版 逆説の日本史 江戸大改革編』
原作・脚本/井沢元彦 まんが/千葉きよかず
定価:本体1500円+税
判型/頁4-6/320頁
ISBN978-4-093-88759-5
小学館より発売中
本書の紹介ページはこちらです↓
https://www.shogakukan.co.jp/books/09388759

〈目次〉
まえがき
エピソード1 水戸黄門が辻斬り!?「戦国」という時代の本質とは?
エピソード2 「犬公方」徳川綱吉は天才政治家だった!?
エピソード3 徳川家康はなぜ朱子学を導入したのか?
 逆説コラム1 歴史教科書では分からない江戸幕府の統治システム
 逆説コラム2 「親孝行」を絶対的な道徳基準とする朱子学とは?
エピソード4 徳川政権安泰の鉄則「家康のルール」の大誤算
エピソード5 「幕府転覆」ではなかった!? 由井正雪の乱の真相
エピソード6 江戸幕府の基盤を築いた保科正之は名君か
エピソード7 水戸黄門から始まった日本的朱子学の発展
エピソード8 赤穂浪士の仇討を美談に仕立てた「忠臣蔵」の虚実
エピソード9 「八代将軍吉宗vs尾張宗春」本当の名君はどちらか
エピソード10 老中田沼意次の財政再建を「改革」と書かない歴史教科書
エピソード11 田沼失脚を画策した「黒幕」一橋治済の野望
 逆説コラム3 「忠」を尽くすべき真の主君は王者か覇者か
 逆説コラム4 「十一代将軍」候補の不可解な死と「謀略の天才」一橋治済
エピソード12 「蝦夷地開拓」と「対露外交」の好機を潰した松平定信の大罪
エピソード13 幕末の日本外交を阻害した朱子学狂信者達
エピソード14 フェートン号事件がもたらした異国船打払令の暴挙
エピソード15 「オランダ国王開国勧告」を拒絶した「祖法」の呪縛
 逆説コラム5 何がイギリスに「帝国主義」という悪魔をもたらしたか
 逆説コラム6 「オランダ国王開国勧告」に対する幕府の返事
[江戸大改革編]略年表

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